補食カウントダウン 16
ジェシカ
テレポーター
一人称は私、親しい人または親しくなりたい人にはジェシカ
転移系統の魔法が得意、次元魔法も得意
完全な後衛職で職業枠を固めている。
口数が少ない。
あの後、紫苑さんのおかげでジト目に晒される時間は、減りモンスターの群れの中央に無事たどり着いた、
途中池の上を歩かなきゃいけなかったから池をまるごと氷結させたらまたなんだか分からんモノを見る目されたが……。
まぁ気にしてもしょうがないか。
中央に着き、各人のレベルを確認すれば、昨日よりも大幅に上がっていた、大体5~8のアップ
これで職業枠が増えた人もいるけど……、まだ信用ないし様子見。
紫苑さんみたいに何かに熱中してソレしか見えなくなるくらいの人じゃないと、ちょっと。
ま、死ぬことはないしいいだろ。
俺が死なせないし。
それに紫苑さんは職業枠が増えて戦力が爆発的に上がるけど、他の人はまずまず職業枠があっても、適性のある職業が出てない人もいるしな。
あんなにいっぱい職業選択権がある紫苑さんは、結構稀なのだよ。
さて、おれが誰に向けてか分からない説明で現実逃避してる間に、盟主様?
このおれの裾を離さない目隠し少女をどうにかしてくれ……。
「ふっはっ、えらく懐かれたじゃないか男の娘よ?」
「…盟主、ジェシカは懐いてない。この珍妙怪奇な不思議生物に興味があるだけ。」
「…まぁ、だそうです……。」
「坊主……大変そうだな?」
同情するなら助けて……。
「はい。無駄話は後にしましょうか。」
そう紫苑が手を叩き、皆の視線を集める。
「んで?これから何すんだァ?」
「うむ余もそれが聞きとうくてな。」
俺はまずなぜこの中央に集合したのか理由を聞きたいが……。
「いえ、私は皆様が勝手になにも言わず、聞かずに蛮族の如くモンスターに襲いかかったので、皆様を説教してやろう、と探してたら中央に集まってくのを感じたので追いかけて来たまでですが。」
その話が出た瞬間、脱兎の如く逃げ出す三人、童鬼さん、盟主さん、元気っ娘の三人
てか三人とも紫苑さんの話聞かずに飛び出したのか、そりゃ中央に来るわけだな。
本当なら、モンスターを掃討したらこの池を埋めるために『土魔法』で山を降らすつもりだったからな、なのにみんなどんどん中央に進んで来るんだもんびっくりしたよ。
てか今朝ご飯中に説明したような……?
まぁいいか、脱兎の如く逃げ出す三人だったけど。
だがこりゃ紫苑さんの方が上手だな、認識の外から巻かれる黒い糸
さらに
「ジェシカ様、転移」
「…はい」
「ジェシカ!?」「ジェシカちゃん!?」
「……ごめん盟主、盟友、この人、怖い。」
「坊主ぅ!助けてくれぇ!!」
「無理どす。」
「どす!?」
次の瞬間景色が拠点へと移り変わる、そこにはきちんと集合しているPALETTEの面々と中央に行く途中で集めた破壊者の祭りの面々
「全員ですか?」
「はいお姉様、ここに一人も漏れず全員います。」
いつの間にか愛華さんの紫苑さんの呼び方がアップデートされとる……。
……まぁ、いいや。ん、全員いるかじゃあ塞ぐか。
一人歩きだす坊主
「おい?坊主?」
「はい?」
「いや、なにするつもりだ?」
「あの大池を塞ごうと…」
なんでそんな事を聞くんだ?みたいに首を傾げる坊主……いや塞ぐってどうやってだ?
なんて口を開く前に俺は血が凍る感覚に襲われる。
背筋が凍り付き、震える、原因なんて…分かりきってる。
手を大池に向ける坊主の魔力のせいだ。
魔力探知が苦手な俺でも分かる、いや分からせられる。
普段見えないはずの魔力が可視化する。
暗く黒い魔力が、
「…坊主お前なんレベだ……?」
「?142レベですね…?」
142って、お前Sランクのレベルを越えてるじゃねぇか……
「《山落く》」
そう坊主が呟くと、影が此処等一体を覆う
そして氷を砕く音と共に大池が山脈に塞がれた。
怒らせちゃヤバいのは姉御だけじゃねぇな、この坊主も怒らせないようにしねぇと…。
そろそろ補食カウントダウン○○のサブタイトルから抜け出したいです。作者です。
『伏魔殿』




