北 清三郎
観客となった皆は今信じられない光景を目にしてる。
一太刀合わせれば、衝撃は斬擊と成り、結界を疾走する様に駆け
閃光、次の瞬間、千を越える鉄と鉄のぶつかった音が響き渡る
皆目が離せなくなっていた、この近接戦の最高峰とも言える手合わせに。
「はー、やっば、白夜様……〔四剣聖〕と、同等ですか。」
「どう…とう?」
「ん…?九京殿なにか?」
「同等……ではない。」
「え…?」
「にょほほほほ!やはり気が付くか冬乃嬢」
「ええ、おじ様、あの大会を見ていなくとも分かります。」
「ええー、すいません、わからないです。」
「あの……あの、、」
「北 清三郎じゃよ」
「……?大河、ではありませんでしたっけ。」
「ありゃぁ少し問題の多い野郎であったのでな、娘に殴り沈めりて以降、当主の座を下ろしたわい」
「成る程……それで確か、なぜ会長くんが勝ったのかの説明ですよね。」
「いえ、まだ勝負は着いていませんが……」
「…?そうでしたか。……簡単ですよ、あの北家の人は 気 を使い、身体能力を上げてるのに対して、会長くんは、なにも使わず立ち回ってます。」
「…ッ!成る程、あの暴力的なまでの気を使って無い、なら使えば…!」
「「いや(いえ)」」
何度も打ち合っていた、白夜と清三郎
それが手合わせを見ていた、冬乃と元治が声を揃え” 気 を使えば勝てる”それを否定した瞬間
「「使わんくても(なくても)、普通に勝てるじゃろ(でしょう)」」
白夜の刀が、清三郎の刀を両断し、首に刀を添え
「勝負あり!──白夜の勝利じゃ。」




