表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が理不尽です  作者: セロリM
ギルド・冒険者編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

213/380

式理として

 





 落葉組、先代が優秀過ぎたせいか、”次世代の育成を失敗してしまった“ などと噂される組


 その若頭が魔力を滾らせ、肩で風を切り、威圧的に白夜の方に歩いてくる。


 それを目を瞑りながら、呑気に落胆するように、白夜はこっそりとタメ息を吐いた。



 噂は噂……なんて思ってたけど

 まあ、この分じゃ、噂は本当かね…。


「おいッ」


 はいはい、そんな大声出さなくとも白夜さんには聞こえてますよーー。


「はい」


 なーんて、おい から入る挨拶術ゥ! な分けないか。


「ガキィ」


 まぁ、あんたの年齢から見ればガキだろうけど。


「はい」


「っ……」


 目を開いて返事をしてやれば怯まれたんだけど…… 

 ……そんな怖い目してる?睨んどらんよ?
















 会合の集まり場としている、居間に緊張が走り

 魔力を練り上げていた男の魔力が、動揺からか、拡散する。


 それを、興味の欠片も浮かばない黒一転の瞳で、男を見つめる白夜。



「それで、なにか。」


「っぃ…ックソガキィ、俺達、落葉組は、テメェを認めねぇ」



 一瞬でも怯んだ自分が許せなかったのか、落葉組の若頭は、こめかみに青筋を立て、威圧的にそう白夜に言い放った、まるでそれが落葉組の総意かのように。


 そしてそれを聞いた白夜は、顔色も声の質も変えず



「はぁ…?そうですか。」



 そう返答を返すのであった。


 それに対し男は、 舐められた。 そう感じたのか、顔色を赤黒く染め上げ、歯を怒りからか噛みしめ表面を削る程の力で食い縛る。



「ッッ!」



 それを見て白夜は、訝しげに目を下げ、白夜は、しばらく顔を赤黒くする男を見ると「ああ。」と口にし



「理由か何か聞いて上げた方が良かったですか?」



 そう聞いた、笑みも浮かべず、ただただ真顔で興味なさげに。



「ッッ!!舐めてるのか……クソガキ。」



 今度は心底不思議げに首を傾ける、白夜



「何故でしょう。」


「あ"あ"!?その態度が舐めてるって言ってんだよッッ!!」



 怒鳴り声を荒げ魔力を広げ威圧する男、それに対し白夜は変わらず興味の欠片も浮かばない顔を、し続ける














 それを糸目の女性が観察するように見定めていた。



 ふぅん?今回の代はどっちもダメかな?


 式理は度胸は有るようだけど、それだけ


 落葉組の若頭は、ありゃ論外。


 どっちの家とも潮時かな。


 状況が見えない子供


 力に溺れる男


 どっちも引かれないね。

 だけど……今式理から手を引けば此方が大損を食らう、どうしたものか。


 今扱っている商品(・・)の殆どは式理家からのもの、じゃあ変わりが用意できるか、と言われるとねぇ?


 て、ありゃりゃ、それはダメなんじゃない?若頭くん



 殴り掛かろうとする落葉組の若頭、それを止めようとする者達、──そして魔力を全て守りに回す者達



 止めようと、するでもなく、守護術……?なぜ



 そう思考した、次の瞬間、魔力を威圧的に広げてた男の魔力を、異質なナニカが押し潰す



 そしてそれは魔力で自分を守っていなかった者達にも平等に降り掛かり、あまりの異質差に心が折られかける



「な、な、 お、おぇぇ」



 中には、胃液を吐き出す者も……



 辛うじて、目を開けた女性が目にしたのは、先程までは明るかった部屋が、怪物にでも呑み込まれてしまっあのでは?と錯覚するような暗さになった部屋



 その黒から見えるのは、悪趣味な金を着けてた男のアクセサリーと、魔力で身を守っていた者達


 そして嫌にハッキリと見える、黒い瞳をした白夜



 ゆっくりと立ち上がる白夜は全て嗤う様に、口を歪に曲げ、男の間違いを正すのだった。



「ああ、違う違う、()が言ってんのはそーゆー意味じゃねぇよ? なーんで俺が、”テメェら程度”を舐めなきゃいけねぇ? って話の何故だ」



 辛うじて意識がある男の髪を持ち上げ、目を覗き込み「わかったか?」と言い放つ雰囲気が豹変した白夜。


 それに、先程までの威勢を折られた男は、声とも取れないような音しか出せないでいた、だが生きたいが故の無意識か、首を何度も何度も縦に振る。



「あとさ、頭がたけぇよ塵屑ごときが」



 そんな男の心境を無視し、そう告げると白夜は、男の頭を、畳に叩き付け、そのままメキメキと音を鳴らし、時間をかけながら、ゆっっくりと、頭蓋を押し潰す。



「───ヒッ」



 居間にか細く響く、空気の漏れる様な声


 当然だと言うように平然とする者達、恐怖しか浮かべられない者達、居間は様々な反応に別れる。


 だが皆思い出した、これが式理だ、この理不尽こそ式理のあるすがた。


 権力があろうとも、有能だろうとも、気にしないで潰す、だって必要がないのだから。


 自分達だけで完結できる式理は、頭を下げない、媚びない、協調をしない、均衡を保たない。


 全て式理があればできるから。



 間違えた、間違えた…、選択を間違えた!


 ナニが度胸はだ!状況を判断できない子供?


 出来てないのはどちらだ!?



 女性は商売を束ねる立場で、ありながら見誤った自分に怒りをいだく



 クソ!どうする!?私は今日どれだけ判断を間違えた!?


 挽回は…今回は無理だろう、次?…ふざけるな、いや次を作る、作れ、できるだろう私…!


 失敗など過程だ!















 目の前で、若頭を殺されたのに恐怖で足を震わせ、頭を抱える者達に目を一瞬向け、直ぐに興味が失せた白夜は手を魔法で洗い、座布団に座り直す



 ふー、式理家当主としての態度はこんな感じでいくか。 友好関係の人は別として。


 てか今のトマト名前なんだっけ?


 ま、いいか。



 人を一人殺しても、大切や守る者達以外に気を割かないと心を決めた白夜の心の中はそんなものだった。


「あ、ごめん影さん、コレ掃除するように言ってきて」


「はっ」


「それと掃除してくれたメイドさん達にはボーナス出しとくって募ってくれんす」


「かしこまりました。」


 おお、影術とか影魔法使う訳でもないのに、相変わらず影の様に移動するひとだなぁ


「あ、皆さん、場所変えましょうか、気絶してる人達は今日はここまでってことで」



 ごめんなさいね?と笑いかける白夜







どうでしょうか…絶対強者の傲慢さを出せていたでしょうか……そこが心配です…


もしここはこうした方がいいのではないか、などの感想があれば御教授ください。


白夜のキャラクターを逸脱しないようなら、採用させて貰うかもしれません。


それは置いといて、皆様、今回もお読みくださり、ありがとうございます!! ブックマーク、評価、いつも支えになっています本当にありがとうございます!!



5/9日(月) 文面の厚さが足りないと、見直し思ったので修正致しました。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ