閑話 修行 那奈と雫
ギィィィィィィィン
鉄と鉄が擦れる音が森に響き、きゅっ、となにかが縮まる様な音がなるのと同時に森が消し飛ぶ。
衝撃波が走り、大地を捲り上げる。
──斬
だがその走る衝撃波が真っ二つに裂かれる
「式理流【炎下】」
刀を腰で構え、そんな声と共に空を焼くような円型の斬撃が放たれる。
「ふはっ♪︎【星砕き】ィ!!」
そんな炎の斬撃を、紫色のオーラを纏った拳が破壊する。
だが次の瞬間、拳を振り抜いた者を襲う、二振りに見える一刀。
「《幻双》」
「はっ!!それがどうしたと言うのだ!!二つまとめて砕けば済むことだろう!?《無双・嵐撃》!!!」
核が堕ちた様な轟音共に空が砕かれる
「返し刀 【《瞬》】 」
「うぬぅ!!?」
だがそれを上塗りするかのように、砕かれた空に綺麗な一線が入り
少女の唸るような声と共に腕が中に舞う
「降り斬 【《落陽》】」
さらに追い討ちをかけるように刀を振り下ろす
「あまいわッ!!《銅鉄身体》《反撃・斑》」
だがそれを予見していた少女は体を、最近見つかった不思議金属以上の高度に引き上げ、カウンターを放つ、かすった衝撃を利用して。
「自在刀 【《百光花》】」
だがそれを、変幻自在を思わすかの様な動きで全て捌きそして、一撃一撃に確実に小さな傷を入れている。
顔をしかめる少女
思った以上に上手くいかないからだ、確かに自分の方が身体能力は上の筈なのに、と焦りが表にでだす
捌き方、戦術、武術、勘
全て負けている
「ちっ、【滅日】」
仕切り直しをしようと今放てる広範囲技を放つ少女。
ゴォンと黒い波動が空に広がり当たったもの全てを後退させた。
刀を持った娘を除いてだが。
「【流水】 【《雷脚》】」
少女の放った黒い波動を水の様に流すと、刀を持った娘は少女の懐に潜り雷の様な蹴りを放つ
「ぐうっ!!?っっ」
「【雷花】 【雷斬り】」
そしてめり込んだ足から雷を扇のように走らせ
止まった隙に宙に散った雷を刀で巻き掬い。
雷の速度を超す一閃を放った
血を吹き出しながら落下する少女
それと同時に世界が硝子の様に割れた
「うなーーーーー!!!!またまけたのだッッッ!!!!」
「ふっふっふっー、有り余る力に腑抜けて小細工をおざなりにするからですよ那奈」
「むーーーー!!ふんだ!!あんな会話も楽しまん戦闘なんと思いもしなだんだ!」
「一応実戦ぽくだもん…」
しょうがないじゃない?と雫が。
「だが雫こーんな目を吊り上げて怖いのだ!完全にヤバイヤツなのだ!!」
「キャラぶれてるよキャラが。」
「ふーーーんだっ」
「ほら白が作ってくれたプリン一個分けるから」
「なんと!?…ふ、ふん、その狼藉赦してよろう、だから、その…それを早く渡せ」
「ふふふ、はいはい」
「……うむっ、旨い!!」
「(単純だなー、ま、可愛いけど)」
「んぐ、、、ふぅ、我が契約者はまだ妾の元へ帰還せんのか。」
「ん、ーーー、うん夜には帰って来ると思うよ、最近知ったけど白結構な寂しがり屋さんだから」
「そう、か、うむそうか早く……」
「はやく?」
「ふん、なんでもない、さっさと続きやるぞ」
「ふふ、はいはい」




