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俺が理不尽です  作者: セロリM
超越者

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上手くいかないもの


「ふっはっ、しっかしアレはヤバイねぇ、アタシは心底ブルッちまったよ」



テトは先ほどまで近くにいた白夜を思い出す

白髪を三つ編みで整え、何故かわからないが香ってくるいい匂い、仕草、他を圧倒する色気。



「ありゃ本当に男かね?」



てか人間か?口にはしないが、そう思っていることをありありと感じられる。


ルーカス・マーティンはそれに対し少し疲れたような笑みを浮かべ答える。



「彼は男だよ、それに言いたいことは分かるけどね、、、それに僕の聖剣も反応なかった。だから人間だよ」



たぶんね…そうルーカスはゆってはいないがテトは察する事が出来た。



「んん、しかし、彼は昔より底がしれなくなっていたね。」


「昔よりぃ? あん? アンタも担当だったんだっけ?」


「いや、違うよ、遠目に見ただけさ。」



そう言うとルーカスは昔を思い出す

目を閉じれば今でもあの光景が脳裏に浮かぶ


四方を切断され首を片手で掴み上げられるフィンレー

黒い銅像にされる聖騎士たちや魔術師たち


それらを道端の石ころを見るように眺める黒い瞳



そうゆえばあの頃からだったなフィンレーが牙を折られた獣の様になったのは、と苦笑い気味にルーカスは思う。


そこであれ?っとルーカスは首を傾げる



「蘭くんは?」


「蘭は、ほら、あれだよ、白教だから……」


「アレかァ……てか蘭くん白教だったのかい?」


「ああ、しかも結構ガチガチの、ね」



あはは、と苦笑いし

とゆうよりあそこガチじゃないひといたっけ?と、ルーカスが。



白教、元の名前を白夜教。


 白夜が気まぐれ実験を兼ねて助けた者たちが自主的に作り上げた宗教、主に祈り、供物(直送)、白夜が好む本や物を、白夜に送ることを主な活動としている。


運営費は、あるおじいさんと愉快な仲間たち、そして信者達の金から出されている。


信者数は万を越えたらしい。


そしてお礼として、認めてる認めてないは、別として奇跡を下すから年々増えていく事にいまだ気が付いていない。





「そうゆえば白夜くんは確かあの宗教嫌がってなかった?」


「ああ、だいぶやみたいだね、絶対蘭の方角をみなかったもんあの坊や」



そうゆえばとあの話し合い?を思い浮かべれば確かに蘭くんの方角を頑なに見てなかったな、とルーカスはその理由を納得した。














 はっ はっ はっ、そう息を切らせながら走るのは1人の男


その男は暗いローブを羽織り、腕には六芒星が彫られた宝石を着けている



「(ヤバイヤバイヤバイ!!まさか式理があそこまでいかれているなんてッッッ!!)」



男は魔法教会からセオドアを護衛するために派遣された者だった、が。


その任務はたった一人の化物の機嫌によって失敗した



セオドアの家、ヒューズ家は魔法教会にとって今一番の支援者だった、金、人材、人脈、その他にも


だからこそ魔法教会にとって少し不利になる性格をしていても幹部の席をセオドアに与えていた。


だがセオドアが死んだ今、ヒューズ家は数年もしないで潰れるだろう、ならその責任は?


この男に降り掛かるだろう。

たとえこの男を殺した所で金が入るわけで無いとしても、男は惨たらしく殺されるだろう



「(クソックソックソックソッォォオオオオオ!!!アイツが余計な事をしなければっ!!)」

 


総議会の町を出て、総議会から降りるリフトの付近へ着いたその時男の体が、不自然に膨れ上がった。



「オボッ!?」



男はその身体の変化に着いていけず走った体制から転んでしまう、そこから更に身体の変化は急速に進んでしまう


ボェ、グゲェ、そんな声を出しながら男の体が変化していく。


山の様に盛り上がった不自然な筋肉に、紫色の皮膚、そして脈打つ緑の血管、瞳は赤黒く血走り、人とは思えない鳴き声を発する



『オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”』



男が走り遠ざかっていた総議会に体を捻り歩きだそうとする怪物



だが、それを阻む様に黄金の杖を携えた一人の老人が立つ



「なんと……哀れな、、、そうか。おぬしの本当の狙いはアヤツの護衛じゃなく、アヤツを殺すことか」



老人が納得したように頷くと、黄金の杖を怪物に向ける



「すまんの、せめて痛みを感じん様に。

───射ぬけ 大神の槍(グングニル)



老人が静かにそう呟くと怪物の姿がまるではじめから居なかったかの様に消えていた。

後に怪物が居た証拠は陥没した大きな足跡と残留する薄暗い魔力だけだった。 



「本当なら儂がアヤツを裁き、あの子に頭を下げるのがべすとじゃったんがな、ま、アヤツの自業自得じゃなあれは。」



そう独り言を中に向け話すと老人は歩いてきた道を戻っていった。



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