面倒な!!!
「ふさげるなふさげるなふさげるなふさげるなふさげるなふさげるなふさげるなふさげるな
フサゲルナァ!!!!!」
ゴン!!
その辺にある缶捨てを怒りのままに蹴り飛ばすセオドア
「なにがこれならば確実に殺せますだァ!!
なにが事故は付き物だァ!!!
あの無能共!!!!」
怒りのままにあたり散らかし、壁に穴を開けていく
「はぁはぁはぁ…げほっげほっ」
しばらくして疲れ息が上がったのかむせるセオドア、そんなセオドアに近付く者が一人
「はっ、無様ねセオドア」
「はぁはぁ…えほっ……レデェーネか、なんのようだ……」
ラナ・レデェーネはその物言いに青筋を浮かべるがなんとか今までのセオドアの醜態を思い出し
笑みを保つ
「なんの…よう……ねぇ………貴様、舐めているのか?」
ラナの口調が豹変する
周囲の魔力がラナに染め上げられ
いつでも、セオドアごときなら塵も遺さずに消し去れる様な術式が世界の裏から編み込まれる
それに気が付けないセオドアは、自分が絶対的に優位と信じて人を馬鹿にするように嗤う
それがラナの神経を逆撫で、今にも途切れそうになる命綱にセオドアは気が付けない
「舐めてなどいないよ、貴様の妹がかってに試験の難しいモノに当たってしまっただけだ。
そうだろう?」
「……ご丁寧に精神魔術を何十人係りでかけておいてか?」
ラナの言葉に逆立ちを見せたセオドア、だが今はキレては不味いと、その極度に短い堪忍袋をなんとか引き締める
「魔法だ間違えてくれるなよ?…それにそうゆう試験だ、なんならあの魔女にでも確認をとるのだな、私は契約違反を犯してない」
「…………そう…ね。」
「ふっ……私はキミと違って忙しい身でね。こんな下らないやり取りをしている時間は無いのだよ、失礼するよ。」
そう、言うと逃げるように去るセオドア
そしてその後ろ姿を先程とは違い純粋な笑顔で見送るラナ
「居るんでしょ白夜、盗み聞きは趣味が悪いわよ」
あっはー、バレてる
「…ゴメンて、そんな怒んないで?」
やべぇ、めっちゃ睨まれる怖いよ?レデェーネさん?
「…はぁ…いつまで気が付かないフリをしているつもり?」
「なんの事?」
「あなたまでそんな事を言うの?」
……
「はぁ別にそうゆうつもりじゃないでーすよ」
「なら何とかしなさい」
なんて言ってもねー。
「だって害になんないだもん。」
「私の妹は困るわ」
あっはー、かってだなー。
「……ついでに私の家臣たち消していいから。」
「ついでとは?俺に一切関係ないやん」
「しょうがない、私の体を好きにしていいわ。妹はダメよ」
「あは、イラネ」
「殺すぞ」
「ごめんなさい」
「……母も付けるわ…妹はダメよ。」
まったく男ってこれだからみたいな目で見るな。ガチでイラン
「自分でやりゃいいじゃん?」
レデェーネさんなら余裕だろ?
「……私の力じゃ中途半端になるわ、私は、白夜貴方みたいに力で全てどうにか出来るほど極まっていない。」
……あー!!そんな顔すんなよ!!調子でないなぁ!!
「わーた、わかったよ。ちゃんとどうにかしますよー!!可憐の友達候補みたいだしな!!だからマジで報酬イランからな!!ガチでやめろよ!」
「それはジャパニーズ、押すなよ、絶対押すなよ!ってやつ?」
「ちゃうわ!ばーか!!」
あー!!マジで面倒な!!相手のお家事情考えるとガチで面倒だぞ!!これ!!
「はぁ…とりまレデェーネさんが動けない事情を解決しとくか……」
確かあの家って俺が実験握ってる家に借金してたよな?
えーとあの家は……一人息子が不治の病??
え、これに脅しかけるの?ゲスじゃね?
取られてる家宝は……スキルで奪おう。よし、さすが進化した俺の強欲、使い勝手いい!
え、あの母親、いまあの病気にかかってんの?
治せるのが敵の家が抱えてる秘宝だけ……?
異世界産の神薬でもぶっかけるか……
てかレデェーネさんこの重体の母親を俺に売ろうとしたのマ?




