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俺が理不尽です  作者: セロリM
超越者

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今日も妹がかわいい


「…!…なるほどそう来るか 若様やはりとんでもないお方だ

おい、フィンレー、二十分後に魔法師達や騎士団が騒ぐがお前は動くな」


静かにくくく、と喉を鳴らすとアンリは自分の後ろに突っ立ているフィンレーへとそう命令(・・)する


「…?わかった」


それに対しフィンレーは、コイツが笑うとは珍しい、そんな思考に流されよく分からないままにアンリから出された命令に頷く


調停者(バランサー)……いやこの魔力、破壊者(ブレイカー)か。」


「…?」


アンリは小声で呟く様に推測を述べる、それはアンリからすれば無意識での事だろう

フィンレーはそんなアンリの声を聞きながら思う、意味は分かる、だがどうゆう意味を指すのかが分からない。


例えば、アンリに絡んでいた男 セオドア・ヒューズは【竜の息(ドラゴン・ブレス)】とゆう”意味名”を持っている


これは読んで字のごとく、セオドアが使う魔法には、竜の息に匹敵する程のものがある事を指した名だ。


総議会(ここ)に居る者達は皆この意味名を持っている、だが調停者、破壊者などとゆう意味名をフィンレーは聞いたことがなかった。


ならば登録者の意味名か?それもありえない(・・・・・)とフィンレーは内心首を振る、ここ総議会には世界全ての意味名が登録されている


そしてフィンレーはその全て(・・)に目を通し記憶している


結局のところフィンレーは答えを見付けれず首を傾げる事となる



フィンレーは知らない、アンリが呟いた名称(・・)は大昔の魔物の段位と方向性を示すものだと





▽△▽△▽



視点.ラナ・レデェーネ



はぁぁぁ……全くあの(サル)共は毎度毎度、喧嘩騒動うっとおしい、しまいには自分たちの師団を連れてきた事によりうっとおしいさが10倍になったわね


喧嘩なら他所でやればいいのに


せっかくのいいお散歩日和が台無しじゃない……わたくしの妹も来ているのに……


……消してしまおうか?


「お姉さま……?」


「ん?どうしたのマキナ?」


「いえ、怖いお顔をなされていたので…」


いけない妹に気を使わせた


「大丈夫よ、ちょっとほんのちょっとあの(サル)共に…ね、でも機嫌が悪いわけじゃないのよ気にしないで」


そうわたくしがマキナの頭を撫でると、マキナはその可愛い顔を嬉しさで染め、わたくしを見上げる


やはりわたくしの妹はさいかわッ


「……はい、お姉さまも無理はしないで下さい」


かわ!かわ!!かわわ!!!

いけないラナ表情を保つのよ


「ええ、マキナも無理があっては明日の試験に支障をきたす、やな事があればわたくしに言うのよ?」


「はい!!」


よしよし、そうマキナの髪を崩さない様に優しく撫でる



ッ!?………?…なに…かしら……?急に魔力が重たくなっ…た?


何かの攻撃……?─違うわね、これはそう



──魔圧



でも…何処から  

これは……相当遠くね…しかも、距離的に飛行機でも3日…程離れてるじゃない…


──待ちなさい、3日?

その距離から、この魔圧?至近距離でも無いのに此処までの重さを感じる?


「お、お姉さま」


チッ マキナまで感じとってしまった……!!ここまでの化け物だと感じとったのすら分かるかもしれない……マズイわね


「マキナわたくしから離れないで絶対よ、いいわね?」


最悪アンリを巻き込む、あの娘ならわたくしと合わせれば時間は稼げるかもしれない


「は、はい!!」



ラナはマキナを魔力の感じる方角から庇うと、瞳に魔力を籠める 化け物の対策をするためだ


そのために発動するのは、魔法界ではポピュラーな遠視(とおし)の魔法、もっともラナが発動する遠視の魔法は、普通の遠視とは違い視れる範囲、距離は桁外れだが



ここら辺……違う、もっと遠くね……………い、た?


黒い翼? アレは…?──ドラゴン!?



悲鳴が出そうになるのを、ラナはマキナを心配かけまいとの気力だけで恐怖ごと押し潰す



マズイマズイマズイ!!!ドラゴン!!!!

誰よ!!?あんな神話にしか描かれない最強種を君臨させた馬鹿はッッ!!!!


「ッ…」



逃げなければ行けない、アレには抵抗すら出来ない。

アンリとの共闘しようが対策も練れないまま全員踏み潰されるのがいいところだろう


ラナはそう確信し、逃げようとマキナの手を取ろうとした、その時一つの違和感を(いだ)



敵意、怒り、殺意、害意も感じない?

それに誰か背に乗っている……?



ラナは更に瞳に魔力を籠め、ドラゴンの背を視る

そこには呑気に手を此方に振る白髪の……



「……はぁ、心配して損したマキナ、クレープでも食べに生きましょうか」


「で、でもお姉さま?」



不安からか、ラナの裾を掴み瞳を濡らすマキナ



まったくあの理不尽、この子を泣かした罰は重いですよ


「大丈夫よ、アレはどっかの理不尽の乗り物みたいだから」


「…?あれ程の魔力の持ち主を…乗り物?」


「ええ、大丈夫あの魔力の持ち主の、主はわたくしの知り合いよ、アレは気にしてもしょうがないわ、それよりわたくしの一押しのお店があるの、あまーくて美味しいわよ?」



ゴクリ  くー



釣れた!それにしてもこの娘も神経図太いわね

まぁそんなところも可愛いが


「いきましょ?」


ラナの手を握り、マキナは恥ずかしそうに顔をふせながら、か細く返事を返した


「…はぃ」



今日もわたくしの妹はかわいい!!





ラナ・レデェーネ


動きだすもの より 巻き髪の女性 男嫌い 妹好き


マキナ・レデェーネ


禁界領域者候補 ラナの妹 お姉さん子



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