表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が理不尽です  作者: セロリM
二度目の厄災

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

150/380

閑話 みつめる つみ


「いいのか、アンリ様」


「なにが?」


「わかっているだろ、あのくそガキをほっておいたら何するか分からんぞ。」


ああ、確かに


「不味いかもな。」


「なら!!」


「なら?どうする?」


「ッ!!」


「どうも出来んだろ?まだ何かをしでかしたわけでも、規律を犯したわけでもない。

私はどうもできんよ」


そう、それが私の制約、私自身が私に課した制約。


「っ……わかっている…!!だが彼処(やつら)は不味い!!最悪連帯責任で此方(こちら)が壊滅させられる!!わかっているだろ!?」


…こいつが焦った姿を見るのは久しぶりだな、相当若様にボコボコにされたのが堪えたと見る。

それに、 まぁこいつの話も一理あるか


「まぁな。あのジジイならやりかねん、だが若様なら恩情の一つはくれるだろう、あんなゴミ共を守り自立させるために頑張る慈愛深い若様なら。」


「本当にそう思うか!?あの化け物の事だ、確かに自分に振り掛かる不条理なら嗤って流すだろう…だがあの化け物の周囲の人間にもしもでも害があってみろ!!あの化け物は怒り狂うぞ!!

そしたら残るは確定された終末だけだッ!!!」


まぁ若様はそうゆう所あるよな、でも大丈夫だろ。


「フィンレー周りをよーく視ろ(・・・・・)


「話をそら──ッッ!?」


気が付いたか。



アンリに言われ、話を逸らす気か!?と声を上げようとしたフィンレーだが自分の”勘”に従い周囲の空間を、自分の魔力と闘気を混ぜ魔眼に昇華させた瞳で見渡す


──そして初めて気が付く、総議会内部に張り巡らされた数えるのも馬鹿らしくなるほどの暴力的なまでの数の魔眼(・・)



「ぃ、何時からだ……あの化け物は何時から…」


何時から…か。


「若様が初めて家に来た時からだな。」


まぁこの魔眼、半年前くらいから急激に増えたが…明らかに魔眼の段位じゃないモノもあるしな。

本当信じられない速度で進化されていくお方だ。


「ッッッ」


おー、冷や汗だらだら脱水症状にならんがいいが。


「ま、だからとっくの昔にあのガキは詰んでるよ、ほっとけ」


何処かで微笑む若様の影がちらつく


「あ、あぁ」


十三聖王が一人に数えられるコイツが影一つでここまで怯えるか……これじゃ金色の神狼(こんじきのしんろう)じゃなくてただの怯えた犬だな。


クハッ、本当に怖いお方だ…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ