ダンジョンコアの超猛攻!!
「あーここかな?」
「わふぅ」
二人は不思議な空間を進む、進む
ここはダンジョンの最深部、ダンジョンのコアがある場所だ。
「しっっかし、不思議な場所だよなぁ」
「わふぅー」
白夜がそう呟くのも無理ない。
景色は地上でも見られる遺跡に近い、だが、
滝は上に上り、周囲の石や岩で作られた建築物は、宇宙が固められた色をしている。
天は輪型に白く割れ、白い割れ目の奥に見える景色は何処と無く見覚えがある階層
そして白夜や常世から見てもそれなりと思える、エネルギー量の黒い柱が百本、天を穿つ。
太陽が七個、月が十三個。
何が不思議と言われるとそれらが同時に存在し、世界に人が存在できるようになっている。
この場所が一番不思議だ。
このダンジョンに限れば今さらだが。
「ここかな?」
「わふっ!」
目の前大きな丸い球体、これがダンジョンコアだろう。
《YESマスター》
何処から無く無機質の筈の音が響く。
「随分感情豊かになったじゃん?」
「わふぅ?」
《YES私と私が複合する事で感情の無かった私と、知識がほとんど無いが感情が豊富の私の利害が一致し複合してスーパーな私が生まれたのです!》
「「………?」」
白夜が凄く分かりにくいとか、なんの利害の一致してしまったのか、とか放り投げ。
思考も放り投げた二人
戦闘以外には思考をあまり複雑化しないという方針が仇をなしたのだろう、しばらく白夜は動かなかった。
「まぁ本人達が良いなら良いんだけどね、つかマスターて何よ?」
「わふわふ」
思考回復した白夜が気になっていた疑問を一つ訪ね、
その間に白夜は、常世には退屈な話だろうとオヤツを与え、常世はもらったオヤツを頬張る。
《マスターは、マスターですが……?》
「お?」
知らない俺が悪いのかっ!?
《では説明させていただきます。》
からかわれたっ!?
《原初からの仕来りで。ダンジョンを攻略をした人にダンジョンマスターになってもらう決まりがあります。(大嘘)》
「えっそうなの?俺、お前から喰った知識は人側から見たダンジョンしか知らないから。」
《そっ、そうなのです。》
私さんは好意100%の大嘘から、10%の罪悪感を覚えた。
白夜は少しジト目になったが。
とりあえず信じることにした。
《そう言う事で、不束者ですが末長く宜しくされます。》
「決定事項だと………?」
唖然とした表情の白夜。
コアなのに何故かドヤ顔が見えそうな私さん。
《それでは此処を私達の愛の巣にします。》
「俺の意見や疑問がほとんど受け入れられてない……だと……?」
《家を出るときには必ず連れて出てください。》
「家!?てかどうやって連れてけとっ!?」
《妻を置いてきぼりにすると……?倦怠期ですかっ!!》
「なにっ!?複合で超反応でも起こしたっの!?」
「わふっ」
《えっ》
「えっ」
ぽん、と球体に置かれる柔らかな肉球、その優しい感触から出たとはとても思えない圧迫感に襲われるダンジョンコア
「わふっ?わふわふぅ?」
《えっ》
ダンジョンコアが引きずられていく。
その姿を見て、白夜は目を瞑り、ぱんっぱんっ、っと二度合掌
「ドナドナ~」
《なんでぇぇええええッ!!??》
ー解ー
妻としての上下を決めようや。
※白夜の意志が加入しておりません。
「さて、……誰か俺に状況説明を………………………」
白夜は、基本仲間内だと変態や肉食系が多すぎて受けに回されます。
でも基本的に白夜に清く正しい付き合いなんて方針が無いので。
女の子の気持ちを優先してヤるときはヤる男の娘です。




