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俺が理不尽です  作者: セロリM
二度目の厄災

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這い出るは……《4》

「雫さんっっ!?」


静一の悲痛な叫びが響き渡る


そして静一の油断を突き一本の巨椀が静一を弾き飛ばす


「カハッ」


壁に身体をめり込ませた静一、

何とか打撃を受ける瞬間全身を氷に転じたまでは良かったが受けた打撃は重く動けなくなっていた


動けない静一に叩き込まれる第二撃、第三撃と続く死鬼の猛攻


『■■■■■■■■■■■■■■■!!!』


潰した!!潰した!!!鬱陶しい蚊共を潰した!!!!歓喜する様に嗤い狂う死鬼


覚醒間近からか灰色の皮膚を脈動する赤い筋




───【氷の女神ヘル



その時ポツリと嗤い声を掻き消す様に一つの声が響く


次の瞬間、全てが止まる


嗤い狂う化け物が、荒れ狂っていた大地が、空気が、砕け落ちた壁の破片が。


「……あまり、長くは持ちませんの……」


蒼かった髪が白銀に変貌した静一が、誰かに次げるようにそう呟く

誰もいない場所でそう呟く、理由ならある。


確かに共闘した時間ときは短い、だがその短い時間で静一は信じられたのだ


向こうはそうでもないかもしれませんが、と少し苦笑い混じりで微笑む静一


「雫」

「ええ、流石ねッ!!静一!!」


空から物凄い速度で落下する雫


───【神刀】


「一刀!!六型【断絶】」


死鬼の頭から真っ二つにする雫


氷動けない死鬼は身体を再生出来ずに時が経つ


ぱっっと、光が化け物の体から抜けると静一や雫の体からやっと力が抜ける


それと同時に、辺りが動き出す。


「HP0、体は真っ二つ…再生手段……なしですわ、私達の勝ちですわ」


「あ~~疲れたァ!!!」


「えぇ…本当に……」


そう呟くと静一の体が地面へ倒れ、それを間一髪支える雫


ふふふと雫微笑むと疲れ気絶している静一に声をかける


「お疲れ様静一」


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