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俺が理不尽です  作者: セロリM
二度目の厄災

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這い出るは……《2》


それは世にもおぞましい顔をしていた、骨格など無視したかのように膨れ上がり膨れ上がった皮膚からは何処か人の顔のようなものが浮き上がっている


頭らしき場所には三本の螺れ角


口からは腐敗の息吹き


眼球は赤く赤く丸い、まるで満月のよう



『■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!』



穴から這い出る化け物は歓喜からか、それとも鬱陶しい蚊を消し飛ばせたからか雄叫びを上げる


上げられた雄叫びに静まる風の音




「…うるさい」



──斬


ズル、死鬼の体がずれる


だがそのズレも一瞬で元の形に戻る


『──────?』


「本当最悪来てそうそうくっっさい口臭ブレスに包まれるし、騒音うるさいし、しかも自己再生て…魔力殆ど使わないから時間かかるの確定じゃない……はぁー、白の”お願い”じゃなかったら絶対投げてたわね…」


そうブツブツと文句を垂れながらも嬉しそうな顔で空中に立つのは、長い黒髪を”鳥”の細工がされたゴムでポニーテールを作る凛々しい顔の女の子


と猫の様にぶら下げられている放心状態の静一


「…?あら…死んだと思いましたのに…生きてますわ…」


放心状態から回復した静一が心底不思議とばかりに口にする


「…てい」


投げられる静一

間一髪、受け身に成功したようだ


「きゃっ………!な、何しますのっ!!ありがとうございますですわ!!!」


「文句かお礼どちらかにしなさいよね…」


「ありがとうございますですわ!!」


「貴女…根がいいのね…私は雫、貴女の応援「雫さん危ないっっ!!!」」


自己紹介をする雫に迫る15の巨椀


──斬


「自己紹介の妨害……本当、礼儀のなってない生物ね」


音速を越え雫に迫る15の巨椀が一瞬で両断される


「ぇ…」


「そう言えば貴女が凍土静一さんであってるわよね…?」


「あっ、は、はい私が凍土静一ですわ」


「良かった…それじゃ伝言『第二区画、死霊の箱庭の異常発生により増員を派遣する、派遣された増員と共に事にあたってくれ』だってさ」


「(伝言……舞ギルド長ならもっと短文なはずですわ…てことは…グラマスまたはグラマスの秘書さん)わかりましたわ」


「じゃ伝えたわよ…と凍土さん?でいいかしら」


「どうか静一とお呼び下さい」


「じゃあ私も雫でいいわ、早速なんだけどあのうるさいデカブツ口臭野郎のレベルとHPてみれる?」


「なるほど…!HP!(そもそもあんまりモンスターのHPとかまでは見ないからわすれてましたわ)スキル…までは無理ですけど、HPならみれたはずですわ!──鑑定」



百椀の死鬼ネルセクト


存在(レベル)79


HP79000/38691


△     △


「半分きってますわ!!!て、なんですの!?このレベル!!!」


最初見た時の実に20のレベルアップにHPを半分きっている喜びより驚きが勝る静一


「コレが異常事態、コイツ静一さんと戦ってる時からダンジョン内部の魔物を食い漁ってたみたいね」


「そんな…!?モンスター同士は共食いはしないのではありませんでしたの!?」


「まぁ、元のモンスターによるけど…死霊同士の共食いは無いみたい…ね極一部を除いて」


静一と雫はのたうち回りキレ散らかしている死鬼を見る


「──ま、コイツは違うらしいけど」


「違いますの!?」


「うん」


「騙されましたわっ!?」


「静一さんて弄りやすそうね」


「この人グラマスと同じ人種ですわーーっ!!!」


「えへへへ、わかってると思うけどまだダメだよ」


「あら可愛らしい…分かってますわ──あんなにあからさまに覚醒寸前の獣には近寄りませんわ、ふぅー、此方も相応の準備を……」


「敵の目の前で盛りまくるバフほど気持ちいいモノはねぇぜぇ~て白も言ってたからね」


「結構簡単に想像できますわね…」

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