進む厄災
普段なら人の活気で溢れ、商売根性が逞しい者達や、武具を装備した者達が攻略準備に勤しみ賑わってる場所は今地獄の様な光景になっていた。
人の手足が其処らじゅうにころがり
人とモンスターの亡骸が落ち捨てられ
何色もの血で色塗られ
そしてそれらを踏み荒らし喰らうモンスターの群れ
または、それらをこれ以上進ませるかと奮闘する人の群れが波の様に、押し合う。
だがコレでもまだまだ被害は少ない方だろう。
「陣形3!!」
人の群れの中でも目立つ格好をした男が声を上げる。
それと同時に人の群れは速やかに後退
武具をモンスターに向けたまま、速やかに後退していく人の群れ
それを恐れを成したと与えられた情報から知っているモンスターの群れは記憶された通りに嗤い突き進む。
それが罠だとも疑わずに……否、疑うなどと言う記憶は元から無いのだから。
『シッジッォオオオオオオオ!!!』
『ォォォォオオ!!』
「第二の3、放てぇえええええ!!!!!」
その怒鳴る様な号令と共に
実に5分とゆう短くない時間を掛けて詠唱を完了させた魔法を放つ“第二魔法部隊“
放つは”火”
込められた法は”炸裂”
”名”を
「「「「【フレアボール】!!!」」」」
モンスターの群れに迫る十を越える極大の火の玉
「魔反の2!!弾けぇえ!!!!!!」
その間髪いれずの号令に大楯を構え
火の玉を追いかける様に走る魔反と呼ばれる部隊
火の玉がモンスターにあたるその瞬間
「「「「【魔返し】ッッ!!!!」」」」
火の玉が炸裂し火が広範囲を燃やしつくす、その前に
大楯が爆発を弾く
それにより爆発は大楯に弾かれる様に
大楯の正面を走るようにモンスターの群れを燃やし尽くす。
そして何も分からない、だが進む。
知能が無いモンスターの群れに対し
第二撃が叩き込まれる。
「遠距離の2!!!5!!!放てぇええ!!!!!」
響き渡る号令
放たれるは、遠距離型の武技
──level5
放つは
大型ライフル
弓
「「「「【ワンハンドレットレイン】!!」」」」
「「「「【フレアーバースト】!!!!」」」」
一つ一つが鉄を”破壊”する魔力が込められた矢
それが万を越え降り注ぎ
地面を抉り飛ばす一撃がモンスターの群れを貫き周囲一体を弾け飛ばす
「っ……おいおい………ほんと人形かってんだっ…!!」
一掃され血肉が散らばる向こう側を見ながら”目立つ男”が顔を歪め悪態つく
押し返し、殺し、時間を作り、何とか耐えに耐え放った人類側の
──必殺
『『『『『グギァア!!!!!!!!』』』』』
されど厄災は止まらず




