ブラッディフレンズ
西明まち子、桜井ゆめ子、坂井雪、佐香明里
みんな女の子?
いえ、違います。最後ふたりは男です!
「ゆめ子まち子」として知られる私たち
と
「ゆき」、「あかり」。
なんの縁かは知らないけれど、
今年この春、高等部2年生、私たち4人は同じクラスになった。
少し変わった名前で知られる私たちはすぐに打ち解けた仲になり、今、6月。
「ゆきたん、おはよう!今日も可愛いね♡」
「おう、昨日はいい夢みれましたかゆめ子ちゃん。おはよう。」
ダダダダダ
「おっはよーん!ゆっきりん♪」 ビョン!
「うぉあ?!!まち子!!おい!飛びつくんじゃねぇ!お前の力じゃちょっと、あっ、あぁぉあ!!?」
ドガシャーン!!!
「………おはよう。」
明里の蔑んだような視線。
「あーん!まち子、ゆきりんの真っ赤な血が飲みたいな。飲んでい?」
おいちょっと、何言い出すのよこの子は。
「はっあ?んなことしたら、おまえ停学処分になるからな!!」
まち子の目の前に血液ボトルを差し出すわたし。
「わーお、ないす!ゆめ子ありがとう!!」
「んもう、ちゃんと家で飲んできなさいよまち子…。」
呆れる〜、と言いながら明里は自分の席へ。。
「ちょっとあかりん?!?!」
あ、朝は低血圧で機嫌が悪い明里にまち子が突っかかってゆく…。(まぁいつものこと。)
「あかりんは3代目チューッだからそんなでもヂューッないかも知んないけどもヂューッまち子はヂュ!ヂューッハーフだからヂュヂュヂュッ!!血への渇望が強いんだよ?!!あーっ、美味しかった♡ゆめ子、ご馳走様♡」
ど、どういたまして…
「血ぃ吸いながら話さないでよ。何代目かなんて学校にいる限り問題にはならないよ。」
「人のことを蚊みたいに言うな〜!!」
うをーっ!とポコポコやり出したまち子。うん、アホ可愛い、と、思いながら今日も私は朝を過ごすのであった。
キーンコーンカーンコーン
っと、席につかなきゃ。
ガラッ
「はーい皆さんおはようございます〜。今日も今日とて吸血鬼、頑張っていきましょう〜。おし、じゃあ出欠とるぞ。」
相田!ハイ。 伊名田!ハイー。・・・・・・・・・、、
わたし、桜井ゆめ子は吸血鬼3代目。この世には人と吸血鬼が混ざった者達がたくさん存在している。人によるけれど、吸血鬼の血が入った家系は一般的に5代目までは血への執着が完全には断ち切れない。だから、私たち子孫は吸血鬼家系専門の学校、「日本紅桜学校」に通っているのです。
「西明桜井坂井佐香」
「「「「はーーーい」」」」
雪が、
「せんせー、なんで俺ら四人は一緒に呼ばれんすかー」
と聞いた。
先生が、
「それはなー、お前らは四人でひとつだからだー」
と答えた。
なんだそれ………と、私は思った。
…いつもの朝であった。