表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏のホラー体験 お婆ちゃんの声

作者: 柚娜

体験記 同じような経験がある方、いらっしゃいましたら、お話を聞きたいです。

これは、怖い話、と言うより、不思議な現象のお話です。



近所に住む、友達のお母さんは体が弱く、

病気がちだったのですが、子供が小さかったのと、

ご主人が亡くなったタイミングで、

娘夫婦ち同居することになりました。


私も幼いながらも、急に一緒に住みだした

お婆さんに戸惑いを感じながらも、温厚で優しく、

楽しく子供の面倒を見てくれるお婆さんでした。


そんなお婆さんとも親しくなり、一緒に遊んでくれる

こともありました。手作りのお菓子を振舞ってくれた時は

ものすごく、美味しかったのを思い出します。


けれど、ある頃から入退院を繰り返すようになり、

いらなくなった点滴チューブにカラフルな刺繍糸を

通して、器用に動物をつくりはじめたのです。


今、バルーンアートが主流になっていますが、

アレの点滴チューブバージョンだと思っていただければ

想像しやすいのかな?とも思いますが・・・・・・


今、思えば身体の調子が悪かったのは、お母さんではなく、

お婆さんの方が理由で同居をしたのかもしない、と

思うような気がしてなりません。


もちろん、お母さんの体調もすぐれないことが多く、

家の中で休んでることが多かったので、庭で子供たちは

遊ぶことが多かったのですが・・・・・・



私が中学生になると、部活が忙しく、なかなか

その近所の子にも会えなく、病状などの情報もなく

毎日、その子の家の前を通過しながら通学していました。



そして、その日は来てしまったのです。





人の命はなんて呆気ないんだろう・・・・・





通夜に参列し、遺影を見るといつも通りの

お婆ちゃんの笑顔がそこにはあった。


もう、この笑顔が見れないんだ、と思うと、

悲しくなってくる。まだ人の死に慣れてないのもあった。


悲しくて、悲しくて、悲しくて、 悲しくて・・・・・・


泣いては、少し間をおくと、また涙が溢れでてくる。


制服から私服へ着替える為に、自宅の階段をあがり、

それでも。すんすん泣きながら、部屋へと向かっていると、



『順番なんだから、そんなに泣かないの。でもありがとう』



脳の中に直接届いた声に、涙はピタリと止まった。




それは間違いなく、確かにお婆ちゃんの声だった。


これ以上、お婆ちゃんに心配をかけてはいけない、と

私は泣くのをやめた。



でも、このことをたまに思い出すと寂しく思うことがある。


友達だった、孫も、その後、部活の後輩になり、長女は結婚したけど、次女は未婚(笑)

みんな元気に過ごしています。


仕方ないことだと、割り切るには、当時の私は幼すぎた。



今なら、言える。


優しくしてくれて、ありがとう。

楽しく遊んでくれてありがとう。

最期に私のところに来てくれて



ーーーーーーありがとうーーーーーーー



まだまだ序盤です(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  好きな感じのやつです。  ホッコリ系もドキドキ系も行けるので更新期待してますね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ