3-6 魔族の定め
「やっとお帰りか。ほぉ、ボロボロにされたみたいじゃないか? なぁ、コーダー・ネビュラロン。いや、今はコーディだったか?」
俺がここにたどり着いたとき、コーディだった肉体はほぼ無くなっていた。今の姿は【人の形をした炎】と言うのが判りやすい形容詞だろう。
魔神。それが俺の正体。形を司る炎は、強大な魔力を維持出来ずあふれ出した結果、判りやすい形で大気に拡散しているから。炎が俺の属性とかでは無くて、この世界における法則のようなものだ。
「名前なんかどうだっていい。それにしてもまた新しい体を作ってもらわなきゃならん。面倒なことだぜ」
「例のものは。どうした。もちろん手に入れたんだろ」
「ほらよ。こいつがお目当てのものだ」
「さすがは最高位の魔族。あんたに頼んで正解だったな」
「皮肉か? 体が無きゃまともに移動すらできない。体が有ったら有ったでろくな魔法が使えない。今回だっておまえが待避場所を作っておかなかったら、向こうに強制送還するとこだ」
「ここの世界は神の影響を強く受けているからな」
「とにかく次はもう少し頑丈な体を頼む。出来るだけ急いで、だぞ」
「任せておけ。とりあえず当面はその中で待機していろ」
「中は何も見えないし、何も出来ないからつまらん。…だが仕方ないか」
本来なら魔族の俺は、肉体が無くなったら存在を維持出来なり魔界に還るしか無い。だが、友人の魔法によってそれを防ぐことが出来るのだ。俺の友人は優秀な奴だから、待っていればまた良い体を見繕ってくれるだろう。
そうして新しい体を手に入れたら、その時はまたこの世界を見て回ろう。この世界が面白いなんて、魔界にいる知り合いからしたら珍しいそうだ。
だがどう言われようと俺には面白い。ふふ、新しいからだが出来るのが楽しみだよ。
MISSION COMPLETE
魔族。コーダー・ネビュラロン(コーディ)
体力10/技術 8/知力 7/運 6
その正体は高位の魔族。現在の能力値は仮の姿でいるときのもの。
仮の姿でも能力値に関係なく、尋常では無い筋力がだせる。
正体をさらすことで、ありとあらゆる魔法を操ることが可能。一度正体を明かすと元に戻ることは出来ない。今後のことも考えると出来れば正体を明かしたくは無い。
王国から聖剣が盗まれた。それを知った魔族から聖剣を手に入れるよう依頼された。
情報通り聖剣は密輸で隣国へ運ばれるところ。そしてその護衛依頼を受けた。




