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ぼっちの学校  作者: 水銀
第一章 氷は溶けて笑顔となる
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学校を見て回ろう! 其の二

図書室を後にして次に向かうのは同じく3回の屋上テラス。

図書室からも行けるらしく、邪魔をしないようにさっさと移動して扉を開ける。

「えぇ」

扉を開けた先には“1000人“くらいなら入りそうな広さを誇るテラスに綺麗に並べられたパラソル付きのテーブルと椅子があった。

しかも端には小さなキッチンが備え付けられていた。

ここから見た景色は100点をあげれるくらいには綺麗で、整備された街並みと会社のビルやそれらの付近にある森林や竹藪の数々まさしく絶景であった。

「すごいなぁ、、、来る時にはわからなかったけどこう見るとすごい綺麗、、、」

1人で絶景を楽しんでいたらどこかから“ガタッ“と音が聞こえた。

「ん?」

と思い、周りを見渡してみたが誰もいない。

ふと見ると一つのテーブルにだけティーカップと水筒、それとそれらを入れていたであろうバックが置かれていた。

しかも湯気が立っているためそれほど時間はたっていないのがわかった。

「ん、なんか出てるような?」

まじまじと見ているとテーブルから淡い青の髪の毛が見えた。

(何か、見覚えが、、、)

「あっ!」

(思い出した!清水(しみず)さんだ!)

それは学校説明会で一度会った、正確にいえば学校説明会が始まる前に会っている。

(挨拶した方がいいかな?いやでも人見知りだって言ってたしなぁ)

悩みに悩んだ結果、“常識“に従って挨拶はすることにした。

テーブルまで歩いて行き一言。

「おはようございます清水(しみず)さん」

「はぇ!・・・・・・・」

驚きのあまり声を漏らしてしまったのがよくわかる感じの声だった。

しばし沈黙、気まずさに切り上げようとした時だった。

「あの、おは、おはようござ、います、、、」

全身全霊でしたであろう挨拶にこちらも驚きがあったもののすぐさま落ち着かせ、

「はい、おはようございます、今は何をされていたので?」

「・・・・・・・・・・・」

流石にこれ以上のことはきつかったらしく黙り込んでしまった。

他も見て回らないといけないし。これ以上は自分の良心がダメだと言っている気がしたので、

「いえ、なんでもありません、それではまたの機会に」

話を終わらせて一礼して足早にその場を去る。

(これでよかったか?、、、うん!多分これでいい、はず、、、)

疑問はあったものの心の中でケリをつけて移動する。







一方屋上テラスでは。

「びっくりしました、まさか話しかけられるとは、、、でも挨拶は返せましたし一歩成長です!」

1人、正確にはキッチンにいる料理人などを含めて3人だけの屋上テラスで自分の成長を感じる背中がそこにはあった。

ちなみにこの後3人の刺客もとい生徒が来たがその3人にはバレなかった。

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