表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

プロローグ

俺は関口正樹、27歳の普通のサラリーマンだ。

これと言った特技や特徴がある訳でもない至って平凡だ。

今日もいつも通り出勤する為に駅に向かう。

「あ〜、今日って確か会議があったんだっけ。めんどくさいなぁ。」

そんな独り言を呟きながら歩き慣れた道を進む。


横断歩道を渡っていたら急にトラックが飛び出してきて、俺はそのトラックに轢かれてしまった。

その場にいた人達が救急車を呼んだりしてくれているのだが、俺の意識はもう持たない様だ。

(俺の人生呆気ないなぁ。)

そう思いながら意識を失った。


意識が浮き上がるような感覚がして目を覚ますと見知らぬ天井が目に入る。

(あれ?俺死んだはずじゃぁ?奇跡的に助かったのか?)

そう考えながらナースコールを押そうと手を動かすと、どう見ても赤ん坊と思われる小さな手が見えた。

その小さな手は自分の手と認識するのに時間はかからなかった。

(これって俗に言うトラ転?異世界では無いのが残念だが、次の人生は謳歌してやる。)

この時にそう決意したのであった。


転生してから1週間が経ち、色々と分かってきた。

今は1997年で俺の名前は伊崎優一、どうやら別人に転生したらしい。


それから俺は普通に幼児を演じて生活していたのだが幼稚園に入園する少し前に、隣の家に引っ越して来た男の子がいた。

関口正樹という男の子だ。そう前世の自分である。

確かにこの街は前世でも住んでいたからひょっとしたらとは思ったが、ピンポイントで隣に引っ越しして来なくてもいいと思う。

最初は関わらないようにしていたのだが、何も無い所で転ぶわ、挙動不審だわで見ていられ無かった。

俺自信も元をたどれば同じなんだがな。

小学校上がる時までには改善されてはいたのだが、何故か放っておけ無くて色々と面倒を見ていたら、中一になった今では大親友になっていた。

そして正樹は前世の自分とは思えないくらいに勉強も運動も出来るようになっていた。

高校と大学で必死に勉強した俺が叩き込んだのだから当たり前と言えば当たり前だが。


ちなみに正樹のぼっちフラグは立ちませんでした。

なんせ俺がいるからぼっちにさせないし、俺の時と違ってコミュ障では無いから友人もそこそこ居るのである。

俺の時にもこんな幼なじみ欲しかった……。と少し泣きそうになっていた。


客観的に見てみると正樹って意外とイケメンだったりするんだよな。あっ俺がナルシストとかじゃないからな、別人になった今だから言っているだけだからな。

前世では気にもしていなかったと言うか、性格が根暗だったために気づかなかったと言うか……。

とりあえず前世の俺とは違って爽やか系のイケメンに育ちました。

本人はその自覚はないみたいだがな。

その事を本人に言うと「嫌味か、イケメン野郎。」と言われるのだ。

別に嫌味では無いのだが……。今世の俺は他人から見たらイケメンに値するらしい。

まぁ、自分からしたらよく分からないのだけど、鏡を見てもいつもの自分としか思えないし。


別人に逆行転生したからにはこの世界の関口正樹の人生を改変して、絶対に幸せになってもらい、自分も前世で出来なかった事をたくさんすると意気込んだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ