表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
117/269

俺こそが第1勇者、ヴィルヘルム!

 メリアがここに来て初めて腰の剣に手を当てると、男は後ろで控えていた三人のエルフ達の方を見た。


「おい、おまえら。あいつを倒してこい」

 男の命令に女達は無表情で答えた。


「はい」

「だがわかってるな? あの女、上玉だ。治癒魔法を使っても消えないような傷は付けるんじゃねーぞ」


 そんな男の言葉にも女達は無表情でただ頷く。

「承知しています」


 それに対して言われた側のメリアは激昂した。

「下衆が!」

 その言葉だけを残し、地面を蹴る音を残してメリアが消えた。


 男の前に出て戦闘態勢を整えていた三人のエルフたちはその速度に驚く。

 最初の一撃をエルフの戦士が受けることができたのは、メリアがイリスの『殺すな』という命令に忠実だったからにほかならない。


 正確にエルフの大剣を狙って弾き飛ばしたメリアは、その勢いでエルフ戦士の腹を蹴り飛ばした。


「ぐふっ……!」

 そのまま吹き飛んで失神した戦士には目もくれず、メリアは飛んできたエルフ狙撃兵の弓を素手で受け止めると、そのまま投げ返した。


「なっ……!」

 矢はエルフ狙撃兵の眼前を通り過ぎる。矢に追いつくかと思われるほどの速さでメリアは狙撃兵の目の前に現われ、その勢いのままみぞおちに一撃を食らわせた。


「うぐっ……!」

 そのまま狙撃兵は白目をむいて倒れた。


「このっ、この!」

 残るエルフ魔術師はやぶれかぶれに炎の玉を連射するが、メリアにはかすりもしない。

 メリアはすれ違いざま、魔術師の首筋を剣の柄で叩いて昏倒させた。


 一瞬の圧勝劇であった。


「やるじゃねえか」

 ぱち、ぱちと男がぞんざいな拍手でメリアを賞賛する。


「けど、俺には届かない。俺は最強の勇者だからな」

「勇者? テメエがか?」


 剣を抜いて凶戦士バーサーカー化したメリアが鋭い目で男を睨む。勇者を名乗る男は愉快な笑い声を上げた。


「ははははは! そうさ! 俺こそが第1勇者、ヴィルヘルム! 神からありとあらゆるチート能力を授けられた最強の勇者だ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ