第九話「初クエスト」
俺は睨み、殺気を飛ばした。
相手は何ランク冒険者なんだ?見た感じは場数を踏んでて、結構ベテランという
雰囲気をかもし出しているが...。
・・・さあ、どう来る?
「あぁ?やんのかよ?」
「話で解決できないのなら...」
感情的になっちゃダメだ。大事にするわけにはいかないし、
何よりこえぇ...、一週間便秘の奥様みたいだ。
身構えているとおっさんは明らかに動揺していた、
いつもだったら黙って金を置いていくのにっ!って顔だ...。
・・・わかりやすすぎだろ...。
「・・・チッ!」
短剣をしまい、舌打ちして元のおっさん集団に戻っていった...
ふんっ!一昨日来やがれってんだ!・・・ウソです来ないでください。
しばらくするとゼノさんが慌てて駆け寄ってきた。
「すまなかったな、まさか奴がこんな朝からいるとは思わなかったんだ...」
そんな、いいんすよ姉さん。
「謝らないでください、悪いのはあのおっさんですし、はじめに威勢を見せておかないと舐められそうですしね」
「そうか?」
我らの姉さんは気にするタイプなのだろう
・・・かわいっすよ姉さん
「はい。気を取り直してクエストを受けに行きましょう」
「ああ、そうだな...」
俺は、初めてのクエストということで、スライムを討伐するクエストを受けた。
この世界の魔物は、集団で生活することが多く、血が途絶えない限り、
ガイアを保有し続けるらしい。
例えば、前に戦った狼のゲルクは、変形自在の黒いモヤを生成するガイアを保有する一族だ。
まあ要するに、同じガイアを持つ魔物が大勢いるみたいだ。
狼だけでも、色々な種族がいるらしい。
あんなのがたくさんいると思うと背筋が凍るな...。
俺とゼノさんはスライムが湧きやすい草原へ向かい、十体のスライムを見つけたので、二人で半分ずつ倒すことになった。
ゼノさんはCランク冒険者だ、こんな初歩的なクエスト、楽勝だろう。
スライムは、少しピリッとする粘液を飛ばしてくる、毒性はなし。
むしろ粘液よりも物理攻撃のほうが強いみたいだ。
・・・よし、やるか。
俺は、集団で襲い掛かってくるスライム五体に剣を構えた。
粘液を飛ばしてきたので避け、素早く真っ二つに斬り裂いた。
それはまるで、絹ごし豆腐を斬るような感覚だった。
スライムを倒すと小さな結晶をドロップした。
「街に行けば大抵のものは換金できる。だが、高位の魔物のドロップ品は鑑定ができないものもあるから注意だ」とのことだ。
換金はクエストカウンターでできるみたいだ。
倒した魔物のドロップ品の換金とクエスト報酬でだいぶ金は確保できる。お得だ
「よし、クエストは達成したし、しばらく魔物を狩るか」
「はい」
______
しばらく魔物を倒していると、いつもの森の中に入っていた。
「この森の魔物はさっきの草原にいるやつに比べて強い魔物が多いが...、
今のお前なら大丈夫だろう」
っと言われたので、奥へ進もうとしたが、ゼノさんが立ち止まった。
「どうかしました?」
「叫び声のようなものがしないか?」
「叫び声?」
耳を澄まして聞いてみると、確かに小さく聞こえる。これは少し遠いな...
「行こう!」
声と共に彼女は走っていった。
俺も彼女に続いて走った。
「あれだ!」
彼女の視線の先には入り口が少し大きい洞窟があった...。




