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桜の国チェリンと七聖剣【百二十八】
知識と戦闘経験の豊富なローズと会長は、
「――敵の能力は、『一撃必殺の猛毒』だ。守りに比重を置きつつ、人数差を活かした手数で攻めるぞ!」
「武器の形状と先の毒玉を見る限り、向こうは『点』ではなく『面』の攻撃を得意としているみたいね。いつでも広範囲の防御術を展開できるよう、常に意識しておきましょう」
基本的な戦闘方針と先の一幕で得た情報を全員に共有してくれた。
「はい!」
「えぇ、わかったわ!」
素早く戦闘態勢を整えた俺たちは、いよいよディールと対面する。
四人から切っ先を突き付けられた奴は、それでもなお余裕の笑みを絶やさなかった。
(……リリム先輩、フェリス先輩。もう少しだけ、待っていてください……っ)
視界の端に映る二人は、苦悶の表情を浮かべながら、必死に毒の痛みに耐えている。
彼女たちはとても『強い』けれど……その体力と精神力がいつまで持つかは、誰にもわからない。
(とにかく、時間の余裕は全くないぞ)
最悪の展開を避けるためにも、一分一秒でも早くディールを切り伏せなければならない。
つまり――狙うは短期決戦だ。




