表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた~落第剣士の学院無双~  作者: 月島 秀一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

311/445

桜の国チェリンと七聖剣【八十二】


 トイレのある南の方へ進んで行けば、


「――そう、うまくいかなかったのね」


 会長の声は、どんどんはっきりと聞こえるようになっていった。


 どうやら、トイレの周辺で話し込んでいるようだ。


(さて、どうしようか……)


 このまま直進するか、はたまた迂回(うかい)して二階のトイレへ行くか。


(……まぁ、わざわざ避けることもないか)


 誰かに聞かれたくない話なら、こんな廊下ではしないだろう。

 そう判断した俺はそのまま真っ直ぐ進み、突き当りの角を右に曲がった。


 するとそこには――黒い受話器を耳にあてた、会長の後ろ姿があった。


「はぁ……えぇ、うん。こっちは大丈夫。楽しくやっているわ。それと……アレンくんは来てくれるみたいよ。……そうね、『不幸中の幸い』というやつかしら」


 彼女は左手でその美しい黒髪をいじりながら、小さなため息をつく。

 誰かと電話しているようだが、あまりいい話ではなさそうだ。


(それに……聞き間違えじゃなければ、俺の名前が聞こえた気がする)


 いったいなんの話をしているのか、ちょっとだけ気になるな……。


 俺がそんなことを考えていると、


「――それじゃ、おやすみなさい、お父さん」


 会長はそう言って、静かに受話器を下ろしたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ