表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた~落第剣士の学院無双~  作者: 月島 秀一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

303/445

桜の国チェリンと七聖剣【七十四】


()ぎの契りとはすなわち――ロックスが生きた桜の命を接ぎ、桜が彼の剣術を子孫へ接ぐことを約束したものだ」


 そうしてローズは、話をまとめにかかった。


「先ほど見せた通り、私たちバレンシア一族は、左胸に桜の紋様――接ぎの刻印をもって生まれる。それが、今なお契りが有効であることを示す証拠だ。そして実際私には、物心つく前から『桜華一刀流という記憶』がある」


「そうなのか」


「あぁ。つまり桜華一刀流は、誰かに『学ぶもの』ではない。私たちバレンシア一族が、ロックスの記憶を頼りにして『再現するもの』なんだ」


 彼女はそう言って、俺が最初に投げた質問に答えてくれた。


「なるほどな……」


 桜華一刀流の開祖ロックス=バレンシア。


 二千年もの時を生きる彼は、絶海の無人島で世にも珍しい生きた桜と出会う。

 その島は波の浸食作用により、桜とともに海の底へ沈む運命だった。

 それを惜しんだロックスさんは、生きた桜を霊核として取り込み、桜は体を貸してもらう宿賃(やどちん)として桜華一刀流の記憶を子々孫々へ接いだ。


 それが今なお続く接ぎの契りであり、バレンシア一族は開祖の記憶を頼りにして桜華一刀流を『再現』しているらしい。


 軽く素振りに出掛けただけのつもりが、とてつもなく壮大(そうだい)な話を聞いてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ