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ヤオヨロズ──中道録  作者: 隼理史幸
プロローグ
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ゲームアプリ 八百万

西暦2020年五月一日。この日の正午、とあるアプリゲームが一般配信を開始した。


八百万(ヤオヨロズ)と名付けられたそのアプリゲームは、携帯端末のGPSによる位置情報機能を利用し日本各所に〈カミサマ〉と呼称される神話の神々をモチーフとした架空のキャラクターを収集及び育成を行い、また外部に設置された専用ネットワークを介し情報交換に〈決闘(ライバルマッチ)〉と呼ばれる対戦を行えるなど、所謂外に出て遊ぶという新しいタイプのゲームである。


数ヶ月前にいくらかのβテストを経た後に最終調整を終え、既に相当数の話題を集めていた当アプリは一般配信の僅か一週間の間に列島中に爆発的ヒットを記録した。


しかし、このアプリゲームのヒットと同時に、まことしやかに囁かれる新たな都市伝説が生まれた。


それは、開発者達、又はあらゆるスタッフ及び公式のサーバーが何処から来たのか、そういったありとあらゆる情報がほぼ全て知られていないという事実だった。


唯一、メディアに露出した八百万の関係者、広告を担当した数名の若い男性や女性、βテストを体験したとされる一部のプレイヤーたちも、詳細はなにも存じていないという旨の証言をされた。


また、有志のハッカー数十名がネット上に集い、八百万の公式のサーバーにハッキングを試みたものの、不首尾に終わったとの報告も存在する。


悪質なコンピュータウィルスではないか、という噂も立つものの、政府の調査によってその危険はないと確証を取られている。


いずれにせよ、ゲームアプリ八百万は数々の謎を抱えながらも瞬く間に若者を中心に広く流行し、一月を過ぎる頃にはその名を耳にしない日はないとされる程その存在は知られる様になったのである。


──しかし、人々は知らなかった。そのアプリの、本当の機能を──

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