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真っ赤な人視点です。

初めの方の説明が微妙かな?と思い書いてみました。

今日、俺、シュラ・クライドはとんでもないミスを犯してしまった。

どんなミスかって?


行方不明の親友かつ騎士として、魔導師として忠誠を誓った主である零と、一般人と思われる見たことのない服を着た少年にも見える少女を間違えて召喚してしまった事だ…!



「俺が、零を間違えるなんて…」



それが正直な所だ。

なにせあいつとは物心つく前からの付き合いだ。まぁ、一応俺は貴族として色々な人間と関係を持ってきたがここまで心を開いているのはあいつだけだろう。

だが、あいつとの出会いは少々…いや、かなり特殊だった。

そこ話はまた話そう。え?誰にかって?

誰かにだ。文句あるか


話が逸れてるな。うん。


零を召喚しようとしたのには理由がある。

まず、零について軽く説明するならば

"絶対的な力"や"根無し草"と言ったところだろう。少なくとも国にいる奴は皆思っているだろう。

王宮に使えてる奴や貴族だけじゃなく、貧しい(他国と比べると裕福な)平民でも。

何故かって?それは

あ い つ が こ の 国 の 王 だ か ら だ よ !

…本当、なんであいつに忠誠を誓ったんだろうな、俺…。

まぁ、あいつがこの国を直接治めていた始めは良かった。だが、あいつが「ちょっと旅にいってくるっ(シュバッ」と、飛び出してからはあいつの底知れない魔力に怯えていた他国の主要人達がこぞって元は小国だった我が国、セシュバルに圧力をかけてきた。

おかげで三年くらいは大変だった…

地方のちょっとした小競り合いに重鎮共が関わってくるせいで国の至る所に駆けつけなければならなかったからだ。

そして、5年経った今、これならあいつに顔向けできる、そう思って無理矢理にでも連れ帰ろうとしたのに…滝から落ちた、馬に引かれた、盗賊に襲われた、などなどこれもう死んだ?マジか?と思いたくなるくらいの死亡目撃情報がわんさか入って来た

だが、まぁ、死体は見つかってないのだから生きているのだろう。…少なくとも俺は心臓刺されたくせき平然と生きていたあいつが死ぬところなんて想像できない。

寧ろ元から生きていたかすら危うい。

とどのつまり、何が言いたいかというと、魔術で召喚すれば一発じゃね?と、閃いたから、行動したんだが…いや、ちゃんとあいつが召喚されるように一番高度で確実な魔法陣を使って(足りない魔力はあいつが使って魔力が貯まりに貯まった鏡を使った)しっかりとあの、腹黒さの隠しきれない爽やかに見える顔をイメージした筈なのに…


失敗


この二文字がここまで心に響くとは…


召喚された子が何か言ってるが周辺の地域なら帰せるかもしれないな…

しかし、この少女が着ている服は見たことがない。となっては別の国の人間、という事か

となれば…この事を他国に漏らすわけにはいかないからな…


「…あの、ここはアメリカでしょうか?それとも誘拐にあってて現在基地に隠れてるとか、そんな感じでしょうか?」


「…は?あめりか?」

何だそれ、聞いたことない国だぞ?いや、地域の名か?

…ある意味誘拐は合っている気がするので触れないでおく。


「え…えぇっとですね、日本、Japanとか、聞いたことないですか?」


にほん?じゃぱん?

この子供は何を言っているんだ?

聞いたことのない事を少女に伝えるとやや驚いた顔をした後一人でブツブツと何かを呟いていた。術式を唱えてるのかと思えばとりっぷや転生など聞いたことない単語や一部の宗教で使われている単語が出てきていた。

こんな変な所はあいつに似てる…が、この少女があんなに馬鹿でない事を祈ろうか…



「一ラ…シュラ!零はっ?!」


あぁ…煩いのが来た……


そう思ってしまうのは仕方ないことだと思いたい。なぜなら今入ってきたのは十人居れば十人が綺麗だと言うほどの美貌を持った女…

リザイヤ・クライドだ。自分は例外の十一人目だからなんとも思わない。寧ろ実の妹にそんなこと思ってたらきりが無い。

……皮を剥いだら零のストーカーだしな


「零〜!!会いたかったぁー!こんなに痩せちゃって旅は大変だったでしょ?でも出来損ないの愚兄のシュラでも貴方を召喚できたんだし少しは見直すべきかしら?でもそれよりも私ずぅっっと貴方の帰りを待ってたのよ?だって昔私をお嫁さんにするって約束してくれたでしょ?だから待ってたのよ?偉いでしょ?「いや、あの…」もうっ照れても逃がさないわよ?だって私は貴方を愛してるし貴方も私を愛してるんでしょ?だからーー」


すまない、暫く耐えてくれ、少女よ

こうなったら誰にも止められないんだ…

我が妹ながら…ここまで言われると、引くよな…もしかしてあいつはこれが嫌で逃げたとか?ハハハ、ありえるな




「ふーん、零じゃないの、なら、どうでもいいわ。さっさとなんとかしなさいよ」


落差が激しいぞ。いや、どちらも素なんだろうが。


「…やっと通じましたか……」

かなり話を聞いてもらうためにいろいろ言ってたな、この少女は。

零じゃないとか自分は異世界から来ただとか。そんな勢いで言わないだろ、それは。と、思うものも言うほど必死だったようだ。

本気で身の危険を感じたんだろうな…


「さっき異世界とか言ったが本当か?」

だとしたらまずい。非常にまずい。


「そうだと思います。私のいた所での出来事とこの女性が話してた内容が合いませんし、貴方も日本という国を知らないんですよね?」

「まぁな、聞いたこともない。それにお前のような黒髪は零しか見たことがない」


「そうですか…」

やっぱり凹むよな…


なんで、失敗したんだ…本当、情けない


「あの、そんなことより「「そんなことじゃない(わ)!!」」…私は帰れるんですか?」


「………」


異世界…となれば俺の魔力じゃ最後までもたないだろう。もつとすればあいつくらい…


「帰るのは、難しいと思う」


年端もいかないこの少女には酷だろうがのちのち気づいて気づつくよりはマシだろう。

そう思っていたが


「あ、そうですか」


……は?軽すぎないか?

肝が座っているというか、なんというか…

とりあえず、想像していたか弱い少女から逞しい少女に認識を改める必要がありそうだ。

ありがとうございました(´∀`*)

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