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Dear Heart  作者: 藍原未羽
6/57

Second-3




─────……………



じー…、あ…本当に来てる。



現在、午後6時を過ぎたころ。


調理場の方からこっそり覗くと、確かにあの男の人が来ていた。


今日は2人で来てるみたいで、男の人はこちらを向くように座っている。



「……早く帰ってくれないかなー」



他の人に任せっぱなしも申し訳ない。


何より私自身が働きたい。



「だいたい、桃の勘違いかもしれな──……!?」



私は急いでバッと隠れた。


し…しまったー!!


目が合ってしまった!!



やけに心臓がバクバクする。


バレてない…わけないよね、あれは。



「あちゃー…」



いないフリ、失敗。


これは桃に怒られそうだ…。



私は反省も兼ねて、スタッフルームに逃げた。



─────……………



「先輩っ。あの人帰りましたよ!

……あれ、先輩どうかしました?」


「…え?…あ、いや…」



いけないいけない、ボーッとしてた。


桃に知られたら全然怒られ──



「ってかあの人、何かめちゃくちゃスタッフルーム睨んでたんですけど」



ギクッ!!


ま、まじですか〜…!



「……未音先輩、表出てないですよね?」


「調理場から……覗いてました…」



桃に嘘は通じない。


私は正直に白状した。



「はぁー…。

仕方ない人ですねぇ、先輩…」



桃は大きな溜め息をついた。


そして、私と目線を合わせるように座る。



「いいですか?先輩。

桃も、茜先輩も、未音先輩が心配なんです。

先輩に惹かれる男性は、クセのある人が多いですから」



た…確かに…。


と、変なところで納得する。



「未音先輩が怯えてる姿なんて、もう桃は見たくないんです。

だから…」



桃は俯いた。


あぁ…私って本当にダメだなぁ…。


可愛い後輩に、こんなにも心配を掛けるなんて…。



「うん、ごめん。桃。

私も、出来るだけ気をつけるから」


「…絶対ですよ?」



私と桃は、指切りをして笑いあった。






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