Other Part3-1
─Toya Side─
「何だかなー…」
俺はデスクに伏せて、大きな溜め息をついた。
「おい、私情を仕事に持ち込むなって、ずっと前に俺に言ったのは誰だったっけ?」
隣から射るような視線を感じた。
「…さぁ?忘れた」
「お前だろうがバーカ」
祥吾が分厚い資料を頭乗せてきた。
「…重い。
いいだろ、今は休憩中なんだから」
「……休憩終わったらすぐ仕事しろよ。
怠けてると部長に言うからな」
「…わーったよ」
資料を退けながら、ようやく頭をあげる。
「……珍しいな。お前がそんな風になるの」
「…会えてねえんだよ、最近」
俺も祥吾も、お互いを見ずに会話する。
「なに?あの未音ちゃんに?」
「そう。
一昨日行った時なんか、『未音は体調不良で数日休みます』なんて言われてさぁ…。
俺、そんな話一つも聞いてないんだぜ?」
「まぁそりゃ…、話すタイミングがなかったんじゃないか?」
「いや。電話したんだよ、一回」
確か…4日前だったか?
「出てくんないなーって思ってたら、…切られた」
ショックどころの話じゃねえ。
「……避けられてる?」
「たぶんな」
ハァ。と、本日2度目の大きな溜め息。
「嫌われるようなことでもしたか?」
「するわけねえだろ」
鼻で笑う祥吾を横目で睨む。
「もし気づかないうちにしてたなら…、未音はちゃんと言ってくれる。
嫌なことは嫌だって」
催促しないと答えないときもあるけどな。
「何も言わずに無視して避けるなんて…、そんなこと今までなかったんだよ…」
何で…、どうしたんだよ、未音…。




