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Seventh-4
「未音、どうしたの?
顔が青いよ…?」
席に戻ると、茜がすぐに私の異変に気づいた。
「えっと…、…な、何でもないよ…」
「何でもなくないでしょ。
どうしたの?言ってごらん?」
明らかに動揺している私に、茜は優しく聞いてくれたが、私はなかなか口が開けなかった。
すると桃が、私を見つめながら静かな口調で言った。
「未音先輩…、もしかして上杉さんを見ましたか…?」
その言葉でさっきの光景を思い出し、また胸が痛くなる。
そっか…、桃があの時見ていたのは…。
私は一回だけ、首を縦に振った。
「……ハァ」
珍しく、桃が溜め息をついた。
「上杉さん?何で?」
「…茜先輩、あそこ見てください」
1人だけ状況が掴めていない茜に、桃が説明をする。
2人が話していた間、私はずっと、下を向いていた。
大丈夫…。大丈夫…。と、心の中で呟きながら。
何が大丈夫なのか、自分でも分からなくなっていた。
─────……………
夜。
未音、今日はバイト休みだったんだね。
冬哉からの些細なメールを、私は無視してしまった。
「……大丈夫…」
きっと明日には。
明日には、この心のモヤモヤも晴れるはずだから。
「だい…じょうぶ…」
ベッドに仰向けになったまま、私はゆっくりと目を閉じた。




