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Dear Heart  作者: 藍原未羽
36/57

Sixth-6




─────……………



「……あのね、冬哉。

聞いて欲しいことがあるの」


「ん?」



夕食後。2人でコーヒーを飲んでいる中、私は冬哉に話しかけた。


ある事を、話すために。



「私ね…、冬哉と出会う二週間前まで…ストーカー被害にあってたの…」


「………」



冬哉は何かを察したのか、黙って私を抱きしめた。


私もそのままの状態で話すことにした。



「最初は、お店によく来るお客さまだな、くらいにしか思わなかった。

でも、気が付いたらいつも彼に見られてて…」



思い出すと、今でも震える。



「…家の前まで来た時は、もう…怖くて、怖くて…。

……でも、ある日急に姿を見せなくなって…。

ストーカーが消えたの…」



本当に、突然だった。



「それから一度も来なくなったから、彼はもうストーカーを止めたんだって…そう、思ったの…」



私が肩を震わせると、冬哉は背中を撫でてくれた。



「なのに…なのに…、最近になってまた現れて……、それで…、今日…!」



それ以上は言えなかった。


震えて顔を押し付ける私の背中を、冬哉は静かに「大丈夫…大丈夫…」と呟きながら、ずっと撫でてくれていた。


それだけだけど、すごく温かくて、すごく安心した。



「とう…や…」



すると、今日色々なことがあって疲れたせいか、だんだんと眠くなってきた。


薄れゆく意識の中で、冬哉の笑顔を見たことだけは覚えている。


ついでに、ゆらゆら揺れる感覚も。




ねぇ、冬哉…


私、冬哉に言いたいことがあるの…。


照れくさくて、まだ直接は言えないけれど…。


いつかちゃんと、冬哉に向けて言うから…。


だからその時まで…その時まで待ってて…。



冬哉…。


私、冬哉のこと、大好きだよ…。






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