Sixth-1
─Sixth Time─
「お茶とお菓子と麺と……うん、忘れ物ないな」
私は袋の中を確認しながら道を歩いていた。
今日はバイトが休みだったのもあって、朝からゴロゴロしていた。
お昼ご飯も、簡単にパンで済ませてしまった。
でも冷蔵庫を開いたらほとんど何もなくて、晩ご飯を作るのに困るから買い物に出かけた。
「結構買っちゃったなぁ…」
実は、限定ものに弱い私。
数日前には見かけなかったのに、気がついたら「夏限定」とか「期間限定」とか書かれた商品がいっぱいあって、買うか買わないかしばらく悩んだ挙げ句、結局買ったものがたくさんあった。
まぁ、片手で何とか持てる量だけど。
「おいしかったら、茜と桃にお菓子分けてあげよう」
桃はお菓子大好きだしね。
とか思いながら、細い路地に入った時だった──。
「重そうだね…。持ってあげようか…?」
後ろから声を掛けられた。
「…誰?」
振り向くと、見たことのない男の人がいた。
「俺だよ、わからない…?」
男の人は私のことを知っているような口振りだけど、私には全く見覚えがない。
「……あ、ひょっとしていつもと同じ格好じゃないからわからないのかな…」
男の人はそう言うと、懐から何かを取り出した。
「これ付けたら、わかってくれる…?」
それは、帽子とマスク。
「……っ!!」
反射的に、目元を見る。
「泣き…ボクロ…」
男の人は、ニヤッと笑った。




