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Dear Heart  作者: 藍原未羽
31/57

Sixth-1



─Sixth Time─



「お茶とお菓子と麺と……うん、忘れ物ないな」



私は袋の中を確認しながら道を歩いていた。



今日はバイトが休みだったのもあって、朝からゴロゴロしていた。


お昼ご飯も、簡単にパンで済ませてしまった。


でも冷蔵庫を開いたらほとんど何もなくて、晩ご飯を作るのに困るから買い物に出かけた。



「結構買っちゃったなぁ…」



実は、限定ものに弱い私。


数日前には見かけなかったのに、気がついたら「夏限定」とか「期間限定」とか書かれた商品がいっぱいあって、買うか買わないかしばらく悩んだ挙げ句、結局買ったものがたくさんあった。


まぁ、片手で何とか持てる量だけど。



「おいしかったら、茜と桃にお菓子分けてあげよう」



桃はお菓子大好きだしね。


とか思いながら、細い路地に入った時だった──。



「重そうだね…。持ってあげようか…?」



後ろから声を掛けられた。



「…誰?」



振り向くと、見たことのない男の人がいた。



「俺だよ、わからない…?」



男の人は私のことを知っているような口振りだけど、私には全く見覚えがない。



「……あ、ひょっとしていつもと同じ格好じゃないからわからないのかな…」



男の人はそう言うと、懐から何かを取り出した。



「これ付けたら、わかってくれる…?」



それは、帽子とマスク。



「……っ!!」



反射的に、目元を見る。



「泣き…ボクロ…」



男の人は、ニヤッと笑った。






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