Other Part2-3
「未音、大丈夫か?」
「………」
反応なし。
ガクッとうなだれて、前を向いて運転に集中することにした。
帰り際に茜チャンが『未音が話すまで何も聞かないであげてください』って言ってたけど…。
「そう言われると聞きたくなるもんだよな、人間って…」
それで思い切って聞いてみようと声をかけたんだが……、ダメだった。
「思ってたよりだいぶ重症だな…。
俺、これどーすりゃいいんだ?」
いい男は、こんな時どうする…?
……まぁ、いくら考えたって、いい男じゃない俺は何も思いつかないんだがな。
「…とりあえず家まで送るか」
それがたぶん、今俺がすべきこと。
「はぁー…」
俺は大きな溜め息をついた。
─────……………
アパートに着く頃には、未音も落ち着いてきたみたいだった。
少なくとも、自力で歩ける程度には。
どーしても心配だった俺は、一言だけ言うことにした。
「なぁ…、お前、1人で大丈夫なんだろうな?」
すると未音は口を開けて、
「うん…。大丈夫…」
と言った。
返事が聞けて、心の底からホッとした。
「何かあったら電話しろよ?」
結果、一言で済まなかった。
俺は未音の頭を撫でて車に戻った。
そして車の中から、一度だけ未音の部屋を見上げた。
─────……………
「もーしもーし」
『……気色悪ぃ。何か要?』
「んな冷たいこと言うなよ、祥吾」
その日の夜、俺は祥吾に電話をかけた。
『毎日会ってるのに何で電話しなきゃいけないんだよ、しかも男と…』
…ちょっとイラッときたわ、今の。
「今聞きたいことがあるからに決まってんだろーが」
『……何?』
祥吾が不機嫌そうに言うから、俺も本題に入ることにした。




