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Dear Heart  作者: 藍原未羽
21/57

Fourth-7




ポツ──ポツ──



「あれ…?」



暗くなってきたと思ったら、雨が降り出した。


今日は1日晴れるって聞いてたのに…。



「通り雨だな。未音、こっち」



冬哉に手を引かれ、屋根のある場所に避難した途端、ポツポツと降っていた雨がザザーっと豪雨になった。



「うわっ…」



すごい雨…。



「すぐ止むと思うけど、念のため傘かなんか買ってくる。

大人しくしてろよ」



ジーッと雨を眺めていると、冬哉がそう言って、走ってどこかに行ってしまった。



「雨…いつ止むのかな…」



壁に寄りかかって冬哉を待っていると、ふと、どこからか声が聞こえた。



「………さ…!おか……さん!おかあ……!」


「…!!」



雨の音で聞こえにくいけど、子どもの声がした。


慌ててキョロキョロと辺りを見回すと、数メートル先の大きな木の下で、泣いているまゆちゃんを見つけた。


もしかして…迷子!?



「……っ」



私の足は、自然と動き出していた。



「まゆちゃんっ!!」


「……っく、ひっく…、おねえ…ちゃん?」


「もう大丈夫。おねえちゃんにしっかり掴まって!」



私は、まゆちゃんを前で抱えた。


そして、さっきの場所まで全力で走る。



「…よし。次はお母さんだね」



濡れた手で、まゆちゃんの手を握る。



「……おねえちゃ…、だいじょうぶ…?」



まゆちゃんを庇うようにして走ったせいで、私は頭から背中にかけてびしょ濡れになっていた。



「大丈夫よ。さぁ、お母さんを捜しにいこうね」


「……うんっ…」



私は、係員さんのいる一番近い場所まで行った。



「すみません…。この子、迷子になったみたいで…」


「わかりました。すぐにお知らせします。

……お客さま、タオルをお貸ししましょうか?」



私の姿を見た係員のお兄さんが言う。



「あっ…いえ、だいじょう──」



申し訳なくて断ろうとしたその時、



「タオル…、貸してください…っ」



後ろから聞こえた声に、私はドキッとしてしまった。






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