Fourth-6
原因は、過労だった。
入院して、その時はすぐに退院できたんだけど、長年お母さんが無理をしていたせいか、2回も再入院した。
バイトは4月からやってたけど、一回目の再入院の時から、私はバイトを必死にやり始めた。
退院してからも、もうお母さんに頼るわけにはいかなかったから。
でも二回目の再入院の時、遂にドクターストップがかかった。
だから、お母さんは今、田舎の実家で療養中。
「私がバイトを頑張るのは、生活の為もあるけど、お母さんの為でもあるの。
お母さんに、無理してほしくないから……。
幸い、『Dear Heart』の店長がいい人で、時々特別ボーナスをくれたりするから、無理をせずバイトを続けられているの…」
そこまで話して、私は一呼吸置いた。
「それに私、『Dear Heart』の仕事、大好きだもん!」
ひょっとしたら、これが一番の理由かもしれない。
お店も、店長も、バイト仲間も。お客さまも、みんな大好き。
だからきっと、こんなにも頑張れるんだ。
今まで黙って聞いていた冬哉は、「そっか」と言って、私の隣に座った。
そして、ぎゅっと私を抱きしめる。
「と、冬哉…!?」
驚いて声を上げると、冬哉は呟くように言った。
「観覧車が終わるまで……、終わるまででいいから…こうさせて…」
「………」
よくわからなかったけど、温かかったからそのままにしておいた。
トク…トク…と聞こえる冬哉の心音が、何だかとても心地よかった。




