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Dear Heart  作者: 藍原未羽
20/57

Fourth-6




原因は、過労だった。


入院して、その時はすぐに退院できたんだけど、長年お母さんが無理をしていたせいか、2回も再入院した。



バイトは4月からやってたけど、一回目の再入院の時から、私はバイトを必死にやり始めた。


退院してからも、もうお母さんに頼るわけにはいかなかったから。


でも二回目の再入院の時、遂にドクターストップがかかった。


だから、お母さんは今、田舎の実家で療養中。




「私がバイトを頑張るのは、生活の為もあるけど、お母さんの為でもあるの。

お母さんに、無理してほしくないから……。

幸い、『Dear Heart』の店長がいい人で、時々特別ボーナスをくれたりするから、無理をせずバイトを続けられているの…」



そこまで話して、私は一呼吸置いた。



「それに私、『Dear Heart』の仕事、大好きだもん!」



ひょっとしたら、これが一番の理由かもしれない。


お店も、店長も、バイト仲間も。お客さまも、みんな大好き。


だからきっと、こんなにも頑張れるんだ。



今まで黙って聞いていた冬哉は、「そっか」と言って、私の隣に座った。


そして、ぎゅっと私を抱きしめる。



「と、冬哉…!?」



驚いて声を上げると、冬哉は呟くように言った。



「観覧車が終わるまで……、終わるまででいいから…こうさせて…」


「………」



よくわからなかったけど、温かかったからそのままにしておいた。


トク…トク…と聞こえる冬哉の心音が、何だかとても心地よかった。






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