Fourth-3
「遊園地、連れてきてくれてありがとう!
私、今まで来たことなかったから…。
冬哉と来れて、すごく楽しい!
こんなに楽しいの、久しぶりよ!
本当にありがとね」
ちょっと恥ずかしかったけど、冬哉の目を見て言った。
冬哉に、感謝をいっぱい伝えたかったから。
「……あ、あぁ。…うん」
冬哉は、顔を真っ赤にして目をそらした。
ちょっと可愛いかも。
クスクス笑っていると、とある建物が目に入った。
「…あ、冬哉。
私あそこ行ってみたい」
「おばけ屋敷?」
「うんっ」
おばけ屋敷。
一度でいいから入ってみたかった。
「怖くて泣いたって知らねえかんな」
「泣かないもん!」
ぶーぶー言いながらも、冬哉はちゃんとついてきてくれた。
─────……………
「わっ!!」
歩く先を警戒して、一歩一歩が遅くなる。
「だから言っただろーが」
冬哉は、私を置いてどんどん先へ行く。
「まっ…待ってよ、冬哉…!きゃっ」
わぁぁぁぁあ足下から何か出てきたぁあ!!
「うぅっ…」
おばけ屋敷がこんなに怖いものだとは思わなかった…。
よく見ると作り物だとわかるけど、どのタイミングで出てくるかわからないから怖い…。
「……、冬哉のバカァ…。
置いて行かなくたっていいのに…」
私は今いる部屋の隅っこに座り込んだ。
下手に動くよりジッとしてた方が落ち着く。
しばらく丸くなって、5分も経ってないくらいだろうか。
「お前、まだそんな所にいたのかよ!」
先に行ってたはずの冬哉が、帰ってきた。