Fourth-2
「……!!??」
勢いよく飛び起きて、辺りを見回す。
私の部屋、私のベッド、私の布団。
「……夢かぁ」
夢であったことにホッと胸をなで下ろす。
思い出すと、今でも身震いする。
あの日の桃と、後日の茜を、私は一生忘れないだろう……。
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海の日、当日。
「うわぁっ…、遊園地だっ!」
冬哉と知りあって約2ヶ月。
あの日から冬哉とすごく仲良くなって、2人で遊ぶことも多々あった。
茜と桃に冬哉の事を話してからは、冬哉もまた喫茶店に来るようになって、2人でいる時間がさらに増えた。
大したことじゃないけど、少し前には、冬哉に敬語禁止令を出された。
「はしゃぎすぎ。転ぶなよ?」
「わかってるわかってるっ!」
初めての遊園地で、私はテンションMAXだった。
「そんなに遊園地が好きなのかよ」
「だって初めてなんだもんっ」
私はスキップしながらあちこちを見て回った。
「冬哉!私メリーゴーランド乗りたいっ」
「ねぇ、冬哉!あれ、人がグルグル回って楽しそう!」
「ジェットコースターっ!!」
とにかくもう、楽しそうなものには全部チャレンジしてみた。
私は楽しくて仕方なかったんだけど…
「お前、よく疲れねーな」
「?」
冬哉は疲れたみたいで、置いてあったベンチに座り込んだ。
「…私、飲み物買ってくるね」
「おう」
私は近くの自販機で缶コーヒーを買った。
「はい」
それを、冬哉に渡す。
「さんきゅ」
冬哉は嬉しそうにそれを受け取った。
「……あのね、冬哉」
「ん?」
私は、冬哉の隣に座った。