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Dear Heart  作者: 藍原未羽
11/57

Third-3




─────……………



「未音、起きて」


「ん…?」



夕方。


ゲーセンで遊びまくった後、最後に行きたい所があるからと車に乗せられ、ボーッとしているうちに寝ていたみたいだ。


冬哉に起こされ外へ出ると、そこは丘のような場所だった。



「こっち」


「……!」



冬哉についていくと、ちょうど沈んでいく夕日が見えた。



「うわぁ…!綺麗…」



真っ赤な夕日が少しずつ、少しずつ沈む。



「な?すげーだろ」



何だろう…、見ているだけで胸がジンとなる景色を見たのは、これが初めてかもしれない。



「………」


「……なぁ、よかったら──」


「すごく綺麗!

冬哉、また連れてきてねっ!」



気がつけば、そんな言葉が口から出ていた。



「……あぁ」



冬哉はただ、目を細くして笑っていた。



─────……………



「送ってくれてありがとう。

…あと、ぬいぐるみも」



車から出て、私はぬいぐるみをギュッと抱きしめた。



「……未音」


「…?」



冬哉が顔を近づける。


何かと思い私も近づくと…



「そうしてるお前、すっげぇ可愛い」



恥ずかしげもなくそんなことを言った。



「………っ!!」


「…じゃーな」



驚きで口をポカンと開けたままの私を置いて、冬哉の車は去っていった。



思い起こせば、あの時からもう、冬哉に対して警戒はしてなかったのかもしれない。






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