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郁人少年の恋愛奮闘記  作者: ラゼル
手探り奮闘中
13/17

しあわせにしてあげます。〈SS詰め合わせ〉

 小さな冬の一幕


「じっくりコトコト」

「……?」

「煮込んだスープ」

 何だ、いきなり。おなか減ったのか。

「コトコトって何かな」

「んーぐつぐつをなんかこう可愛くしたとか」

「……案外ペロッと可愛いとか郁人よく使うよね」

 女子みたいとでもいいたいのか。

「でもやっぱり鍋が火で暖められてコトコト音を立ててるってことかな」

「……そうなのかな。よし、お湯沸いた。クラムチャウダーとコーンスープどっちがいい?」

 コーンスープでお願いします。


*ちなみにトマト系は苦手な郁人さん。なのでミネストローネはアウト。


 YES! 11月11日


「ポッキー&プリッツの日ですね」

 ………………っは! ポッキーゲームのフラグか。

「ちなみに私はポッキーよりもプリッツのほうが好きです。サラダ味ね」

「えーっと、そうだな。それでどうした食べたいのか?」

 コンビニ行くか?

「ポッキーゲームってさ」

 ……え。マジで?

「勝ち負けが微妙だなって」

 んん?

「ラブラブならともかく、王様ゲームで指名されたらむしろ先にパッキリ折っちゃって逃げるが勝ちだよね」

「……わかってた! わかってたともさ! こいつに甘ったるいシチュエーションを期待するのが間違いだって」


*項垂れる郁人さん。男の子なんです。


 お祭りわっしょい。


「紗雪。今日近所で夏祭りだって」

「へー。行かないよ? 人ごみ嫌だもん」

 ………。

「ゆかた着てよー。見たい」

「えー。それなら週刊マンデーの巻頭グラビア。はい」

「へー。今年はピンクなのか。去年は撫子だったよな、柄」

 似合うな。

「うん、今年はよく見る感じの浴衣だったね。去年のはなんか高そうだった」

「相変わらず和服多いな」

「それは郁人もでしょ」

 だよなー。ってそうじゃなくて! ……一緒に行きたいんだけどな。

「…ベビーカステラ」

 ピクッ

「リンゴ飴、チョコバナナ、焼き鳥」

 ピク、ピクリ

「(よし、…もう一押し) ラムネ、わたあめ、たこ焼き」

「………………いこうかな」

 意外とちょろい。



お祭りお祭りわっしょい。


「リンゴ飴美味しい」

「よかったな」

 俺は紗雪の浴衣姿を見れて満足です。何でこんなに可愛いんだろうか。

「一口いる?」

「いる」

 甘い。……ていうかあれ? これもしかしてカップルみたいじゃね?


*割とデフォルトが甘い。けどいつものことなので郁人さん滅多に気づかない。たまに気づいて浮かれる。


聡お兄さんの幼い頃の日々


『わにのポーズ』

 チャッチャラッチャ~と音楽が流れる。

「「わにのぽーず」」

 それに合わせてスチャっとポーズを決める郁人と紗雪


『手を振って クルクル ポーン』


「「くるくる ぽーーーんっ」」


「………で、父さんはなんで床に転がってんの?」

 アホだろ。

「あぁ、二人の可愛さに身悶えてるらしいわよ。どうせならビデオ回すくらいの甲斐性みせなさいよね」

「かいしょーって何?」

「結婚するために必要なものよ」

「…………。」


『猫のポーズ。 にゃあー にゃう』

「「にゃー なうっ」」


*個人的に小さい体を目一杯使って音楽に合わせて踊る姿って可愛いと思います。

 郁人はきっちりポーズを決めて誇らしそうにしますが、紗雪は曲についていくのに精一杯です。


 朝が来た。


「なんでパン素のままで食べてんの?」

「ジャムの蓋が開かなかった」

 さくらんぼのジャム。普段はあんまり使わないのか冷蔵庫の奥にある。

 ていうか、ワイルドですね。ふむ。

「………ん。よし開いた」

「…………え」

 意外そうにされて、その後キラキラした目で見られる。ちょっと嬉しくもすこし凹む。


*見た目はわりと優男ですけど、男の子なのでビンのふたくらい開けられますよ? と言いたいお年頃。






ちょっとした小ネタ集でした。

また溜まればやるかも。

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