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流れ星

・流れ星ポケットの中ペアリング

 「ねぇ見て! 流れ星!」

  君が指をさしながら僕の肩を叩いた。

 「あー、願い事3回もいうって大変じゃない?

  あんなに早く消えるなら絶対無理だよね!」

 「う、うん、でもだからこそ言えたら願い事が叶うんじゃない?」

  そんな会話をしながら僕はそっと膝をついた。

 「え……? どうしたの急に?」

  そしてポケットから……


 「なんだ……願い事って3回言わなくても叶うんだね」

  そういったとき、君の笑顔はとてもかわいかった。


・流れ星君と見たい同じ空

 「出張、出張って毎回言ってるけど本当に出張なの?」

 「あぁ、本当に出張だ」

 「どこまで行くの?」

  ここ最近、出張続きで妻といられない時間が多すぎる。

  妻もわかってくれてはいるようだが、こう出張続きだと機嫌が悪くなるのもわかる。

  月の半分以上は家にいられない。

  結婚しているのに遠距離恋愛かよって思ったことも多々ある。


 「ねぇ、窓から空見れる?」

 「窓からっていうか、運転中だから余裕でみられるけど?」

 「今日ね、流星群ってのがあるらしいの。だから一緒に見られないかなと思ってさ」

 「どうだろうな……周りの明かりが強すぎて見えないかも……

  少し時間かかるけど、海のほうに行けば見えるかもしれないな」

 「じゃあ、気を付けて運転してね」

  愛する旦那との会話はこれが最後だった。

  私が、流れ星を一緒に見ようって言わなければ……


・野辺送安堵を願う流れ星

  愛する旦那の葬儀が終わり、ようやく落ち着いてきたときに夜空を見ると流れ星が流れていた。

  旦那が天国へ行くように願い事をした。

  旦那もまた、私のことを心配して達者で暮らせよって言ってくれているような気がした。


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