表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/21

幕間 人間になったロボット

拝啓


父さん、母さん。今如何お過ごしでしょうか。

俺が居なくなって心配しているでしょうか。それとも、俺がサービス残業でもしていると思っているのでしょうか。俺としては前者であって欲しいです。

太陽がまるで台風が過ぎ去った後のように雲一つない空を背に陽光を降り注いでいます。まぁ俺は今森の中に居るので、木漏れ日が暖かくて気持ちがいいです。父さん、覚えていますか。こんな朝は一緒に自転車で四人分の朝食を買いに行きましたよね。・・・もしかして忘れてますか?中学に入る前の二年程でしたからね。あの時は目に写るもの全てが新しい物でした。あまり思い出したくない思い出ですが、父さんと母さんに会うまでは朝のもとよりその日の天気など気にしたこともありませんでした。ロボットにとって天気など湿度が少し変わる程度のものでしたからね。・・・少し脱線しましたが、ここ数年で父さん、母さんと話した事など数えられる程度だったことでしょう。普通の幸せな生活でした。俺の価値観では充分過ぎるほどに。

ただ、もしあなた達との生活で後悔したことを挙げるとすれば・・・


もっと家族と話したいことがあったことです。


敬具

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ