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第1章 主従

いつからだっただろうか…

「 主従 」 という単語を意識するようになったのは。上司と部下、教師と生徒、はたまた主と眷族。世の中は支配するものと、されるものに別れ、そしてその関係において下は上に逆らえない。だか、誰もそれに異議を唱えない。それは、その関係が成り立っているからこそ人間は安定するのだろう……俺はこの世界は糞だと思う。外に出れば確実にあの関係が成り立ってしまう、努力ではなく才能で決まる関係に、

……だから俺はニートを選んだのに、




「 暑ぢぃ~! 」


東京のオフィス街に呻くような男の声が響いた。


「 なにが今日の最高気温は29度だ、確実に35度以上あるだろこれ、 」


その男 橘 一機《たちばな はじき》はチラリと手元のスマートフォンの気温計を一瞥したが、バッチリ35度以上を示していた。一瞬のうちに一機の頭を(ヒートアイランド現象)や(地球温暖化)などの単語が頭を埋め尽くした、


「 本当に地球は熱くなってんだな、俺てっきりコメンテーターが盛ってるだけだと思ってたが… まぁ、一週間前までニートだったからなぁ」


そう、一機は一週間前まで昼に起きたらすることは、親の作った飯を食べるか、ネトゲをするか、オ○ニーするかの単調すぎる生活を送っていた訳で


「 やっぱ就職はテンションに任せてすることじゃね―な 」


きっかけは些細なことだった。自分には自分のことを小さい時から可愛がってくれたニートがいたのだが、その姉にゲームに課金したいから金を稼いでくれとせがまれて、渋々面接を受けたら親が泣いて喜ぶもんだから気分良くなっちゃって就職して、もう後には引けないということである。


「 仕事ってダルくて大変だなぁ、もういっそ異世界にでも行って自分の手下でも召喚して自分の世話(下も)全部させたい気分だな。」

「・・・ あれ?、これってフラグってやつじゃね?」


勿論一機もニートの頃異世界もののアニメを見ているから興味がない訳ではないが、

すると突然、一機の周りに魔方陣のような模様が現れた!


「 うそ、本当にフラグたったのこれ?とすると俺は手下を召喚して無双出来るの!」


じきに辺りが見えなくなり、自分の体が浮いたような感覚がしてきた


「 さようなら社畜生活!いらっしゃいハーレム生活! 」


「 さぁおいで、我が眷族 」


「 ん? 」


少女のような声が聞こえた気がするが今はそれどころではない もうじき異世界だ!

異世界への希望を抱く俺を歓迎するように、俺の視界を白が埋め尽くした




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