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驚き

「…授業は10分後から始まりますから、準備しておくように。質問があるなら今のうちに」


教師はそう言うと、教室を見渡した。しかし、誰も手をあげる様子はない。


「ないようですね。それでは10分後に」


そう言って、教師は出ていった。




「何か聞きたそうな顔をしていたけれど、聞かなくてもよかったのかしら?」


悪戯っぽい笑みを浮かべて問いかけたレオナに、後で聞くからいいよ、とリオは返した。










「まず、皆さん知っての通り、魔法とは不定形の力です。各々(おのおの)のイメージを、その力に反映させる。簡単そうに思えますが、これが難しいということは皆さん、入学試験でよく分かっていますね?そこのあなた、入学試験でどのようなことをしましたか?」


教師に問いかけられたのは、一番前の席に座っていた、おどおどとした少女だった。「炎、を」そう小さな声で呟くと、少女は恥ずかしそうにうつむいた。教師は、そうですか、と微笑むと、今度は後ろに座っているレオナに問いかける。


「あなたはどうですか?レオナさん」


「私も、炎を」堂々と、レオナは宣言する。それを嬉しそうに見つめた教師は、


「そうでしたね。皆さん、レオナさんはね、的に1回で当てたんですよ。これは、この学園の新記録です」


と発表した。途端、クラス中から拍手が巻き起こる。


「さすがはレオナ様ね!」

「レオナ様と同じクラスで授業を受けられて、俺たち光栄です…!」


へえ、なかなかすごいじゃん。感心したリオは、他の人たちに混じって拍手した。驚愕に目を見開いて、自分を見ている教師に気づかずに。

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