1話 イケメン現る
目覚まし時計が鳴り出す
俺はその音にびっくりして目を覚ました。
俺は目覚ましを止め
目覚ましを手に取り今の時間を確認する。
時間は午前12時30分になっていた。
「随分、寝てたんだな俺……」
俺はそんな事を言いながら自分の部屋である
二階から階段を使って一階のリビングの方へ降りて行き
その後、リビングにある冷蔵庫のドアを開け
冷蔵庫の中をあさり始める。
しかし、冷蔵庫の中に有るのは料理で使う調味量
と飲み物それから食パンだけしか無く
他にこれと言った物はなかった。
「さて、食パンのトースト食べるか」
そう、言いながら俺は食パンを袋から出し
トースターに食パンを入れてその後にトースターの電源を入れ始める。
「やっぱり、この家に一人ってのは寂しいな」
やはり、途端に家族が居なくなり家族と住んで居た家は一人暮らしには少し大き過ぎる
どことなく、寂しさを感じる。
その時、インターホンが鳴る
「ん? 誰だたろう?」
こんな時間に俺の家に来る奴なんているはずが無いのに......
「あ! そうだった、 俺通販で頼んでた物あったからそれが届いたんだな」
俺は、そう言いながら
玄関の方へ行き
玄関のドアを開ける。
「いつもご苦労様です」
しかし、目の前に居たのは、自分が思っていた宅配の人でなく男性が立っていた。
背は高く180センチと言ったところか
髪の毛も単発の黒髪で手には白い手袋をしている。
服装は執事服を着ている。
俺は玄関のドアをそっと閉め
今の状況を整理し始める。
(えーと... 誰? あんなイケメン俺の知り合いに居たっけか? いや、俺の知り合いにイケメンなんで居ない
てか、そもそも俺、知り合いに自体ほぼ居ないし)
俺は、心の中でそんな事を言いながら
もう一度、玄関のドアをもう一度開ける。
俺は目の前の物が現実と認識出来なかった。
「あなた様が草壁 空さんでいらっしゃいますか?」
向こうの方から声をかけて来た。
「は、はい、俺が草壁 空ですけど...」
「良かった、私こういう物なんですよ」
と、名刺を差し出して来る。
「あ、これはどうも丁寧にありがとうございます。」
(って、反射的にお礼をしてしまったがこの状況何なんだ?)
「どうやら状況がよく分からないご様子ですね」
そのイケメンは悠長に日本語で俺に語りかけて来る。
それにしても凄いイケメンだ
男の俺でも惚れてしまそうだ
その後もイケメンは手際よく俺に説明し始める。
「では、私が空様の状況をこれから詳しく説明させて頂きます。」
手際よく説明をしてくれたのは有難いが説明が長過ぎて途中で眠りそうになったので
つまり簡単に説明すると
まずこのイケメンは
バルフォスと言うらしい
で、このバルフォスが何で俺の前に現れたかと言うと
神が抽選をしてその抽選に選ばれた者は、神の仕事を手伝うのが決まりらしい
全く話の状況が掴めない
しかも神が抽選して選ばれた者は、神の手伝いをしろとか言われてもね
「と、言う事なんですよ、ご理解頂けましたか?」
「えーっと... 俺が?...」
「はい、抽選の結果空様が見事選ばれました。」
いや、玄関を開けたら急にバルフォスとか言うイケメンには会うし
何より、抽選に選ばれたから神の手伝いをしろだって?
何で俺がそんな事を?
全く迷惑な話だよ
「1つ聞きたい事が有るんですげ」
「はい、何でございますか?」
「この誘いを断るとどうな...」
俺がその言葉を全部言い切る前にバルフォスは両手からナイフを出し
「もし、空様が断ると申しますと私の手で殺さなければ成らなくなりますが宜しいでしょうか?」
宜しいでしょうか...
って、宜しくないに決まっている‼︎
あんなナイフで刺された日には
地面に俺の血をぶちまける事なるだろう
「いや〜、神様の所へ行って早くお手伝いしたいなぁ」
そう俺が答えるとバルフォスはナイフを引っ込めて
「良かったです、私も人間の死ぬ所は余り見たくないものですから...」
バルフォスは満面の笑みで俺にそう答える。
なるほど、俺には選択の余地は無いんですね...
だが、これだけはちゃんと聞いておかなければならない事がある。
「付いて行くのは良いんですけど、後でちゃんと家に帰してくれますよね?」
俺は、確認の意味も込めてバルフォスに問いかける。
「はい、要件が終わりましたら、きちんとこの家までお送りさせて頂きます。」
バルフォスは、空中に穴を開けながら俺の方を向いてそう答える。
俺は、何処か半信半疑ながらもついて行く事にした。
その、神とやらが待つ所へ...