レベルアップの方法
「う~ん……」
う~ん……、私は悩んでいます。
何故かって? そんなの死体の処理に決まっているだろ!
かれこれ15分は悩み続けている。
「燃やすか? いやいや、燃やす方法がない。いっそ放置するか? いや、流石にまずいだろ」
はぁ、なんかいい方法ないかな?
足下を見ながら考える。
う~ん……あ!
「埋めれば良いじゃん!」
そうだよ! 埋めれば良いんだ。
幸い道具なら影で作れる。
流石は万能能力!
「そうと決まれば早速……『影掘り《シャドウディグ》』」
影が形状を変える。
名前はあれだがスコップだ。
「よーし、早速ってあれ? あのゴブリン影がなくなってないか?」
気になりゴブリンへ近づく。
やはり影がなくなっている。
「どう言うことだ?」
さっきバトってた時は確かにあった筈だが。
まぁ、影と言うことは、十中八九俺の能力が関係してるんだろうな。
ん~。どうやって調べよ?
「そういやこれがあったな、『ステータス』」
セイヤ・カゲノ 16才 異世界転生者
武器:なし
防具:ボロボロの制服
魔法:使用不可
能力:【影】Lv.1 (10%)
「なんか前にはなかった10%ってのが増えてるな」
レベルの横に書いてあるって事は関係があるんだよな。
もしかしてレベルアップに必要な%?
「って言うことは、十中八九倒したモンスターの影を吸収? すればいずれレベルアップするってことだよな」
それに10%なら後9体倒せばレベルアップ出来るんじゃないか!?
「こうなったら急いで倒してやる!」
そう叫び、ゴブリンの死体を放って走り出してしまった。
後に残ったゴブリンの死体が、走り去るセイヤの背中を悲しそうな目で見つめていた。