異世界で蘇り
激しい光に眼をやられたと思ったら……
「うわぁぁあ!!」
体が浮くような浮遊感。
いや、落ちてるんだ!
体全体で風を感じながら(下向きに大の字で)辺りを見渡せば、そこには視界いっぱいに広がる森林。
「あの神、どんな所で蘇らしてんだよ!」
本人がいない事を良いことに、神界では言えなかった暴言を大声で言う。しかし、落下は一切止まってくれない。
「マジでどうすんだよこれ!」
蘇ってそのまま死ぬなんて洒落になんねーぞ!! 何かないか!?
体をまさぐって何かないかを探す。しかし、何も出てこない。ここに来る前まで身に付けていたスマホさえなくなっていた。
「あの神、身一つでこの世界に放り込みやがった!」
どうせこの様子だって神界で笑いながら見てるんだろうよッ!
そんな心の叫びも虚しく、落下のスピードは速まっていく。
地面までの距離、およそ10メートル。
「クソッ! 覚悟決めるか!」
顔の前で両腕をクロスさせ、体を丸めて衝撃に備える。……でもやっぱり怖い!!
後5メートル
4
3
2
1……
ドガンッ!!
「痛ってえぇぇぇ!!」
砂埃が立つなかで、痛みにのたうち回る。
「痛ぇ……けど、我慢できないほどじゃない。と言うかほぼ無傷じゃねーか」
数十メートルから落ちた人の反応ではない。
「流石神様がくれた体だな。……もしかしてこれを実感させるためにあんな場所で蘇らせたのか?」
いや、面白いからやったんだろうな。
「はぁ、しっかしよく死ななかったなぁ」
……やっぱりこういう時はあれを言った方がいいかな?
「伊達にあの世はみてねーぜ! なーんちゃって♪」
すみません短くて