世界の終わる理由
トトが眠りにつくと…
またもや元の世界に転移していました。
今度はペテロさんが居たので…
(♯`∧´)
思わずウサキックをかましてやりました。
新人エージェントの教育係の鬼童さんが来たので、説明無しで異世界へ飛ばした罪でペテロさんを断罪することはやめて、尋ねたいことを訊くことにしました。
「人間達の世界で肉食に罪悪感や嫌悪感を持つ人達が増えて来てるみたいなんですけど、それって私達みたいなエージェントが増えた事と関係あるんでしょうか?」
そう訊くと_φ(・_・
答えは
「全ては互いに相関してます。人間達も無数にある並行世界の多くが『人類滅亡』で破綻しているのを潜在的に察知していて、その原因を『肉食の残酷さ』に擦り付けようとする人達もいる、ということなのでしょう」
とのことだった。
エージェントは「空間」というものに関して無知であってはいけない。
それが鬼童さんの持論でした。
その鬼童さんの説明によると私達が生きている『この世という空間』は
沢山のシャボン玉の泡が連結しているように
或いは蜂の巣が六角形の連結で成り立っているように
沢山の並行世界と共に連動して存在しているのだそうです。
「認知エネルギーを搬送波、情動エネルギーを信号波としたメンタル界」と
「情動エネルギーを搬送波、認知エネルギーを信号波としたアストラル界」とが
物理界と共に同時展開されているのが
『この世という空間』なのだそうです。
それでいて『この世という空間』はインターネット内のサイトのようなものであり
「リニューアルの為のサービスの一時停止」
が、内部にいる人間達にとっては
「人類滅亡」として反映している可能性もあるのだとか。
一方で
「人類にとって受難の期間」として反映するものの「人類滅亡しない世界」もある。
メンタル界
アストラル界
物理界
それらのバランスによって「滅亡回避が可能」なのかも知れない。
或いは回避は不可能で滅亡するしないは単に確率の問題なのかも知れない。
それを知るためにエージェントは情報収集に励まねばならないのだそうです。
「それにしても確率の問題だったなら、情報収集するだけ無駄なんじゃないでしょうか?」
トトが素朴な疑問を呈すると
「『確率の問題だった』という事が判明するなら、それも役に立ちます」
と鬼童が明言した。