遺伝子改竄科学
あくる朝ーートトはビックリしました。
(なんじゃ、こりゃぁ!∑(゜Д゜))
窓いっぱいに何かの植物が覆いかぶさっていて、外が(桜が)見えなくなっていたからです。
痛む体で戸外に出てみると、巨大なタンポポがトトの家の傍に繁殖していました。
「………」
トトが呆然としていると
「こりゃあ、たまげた!」
と、背後から声がしました。
見てみると近所の薬局のオバサンのユンさんが立っていました。
「レディめ、また他人ん家の庭に勝手に発明品を植えて行ったのじゃな」
「……(またってことは他でもあったのね…)お知り合いだったんですか?」
トトは尋ねました。
ユン:「知り合いも何も、幼馴染みで昔は親友じゃったのじゃ。それが年頃になるにつれて、わらわの方が断然男にモテたので、ヤツはすっかり不貞腐れてのォ。今じゃ事あるごとにわらわを目の敵にしておるのじゃ」
トト:「………(非モテの恨みは粘着だからなぁ)」
ユン:「とにかく折角の好意じゃから、たんまりこの野草を食して野生の逞しさを取り戻すのじゃな。『ウサギが痛風になった』など前代未聞じゃからな…。今後イリコもビールも飲食禁止じゃ!良いな?」
ガーン!!!Σ(゜д゜lll)
ユン:「それと新しい薬を持って来てやったぞ。よく効くぞ。それはそうとタンポポの根は食さずに干しておくのじゃぞ。わらわの店で売るからの」
そう言うとユンさんは呆然とするトトを残して帰ってゆきました。