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第十一話「変化」

お久しぶりです。

ここのところ忙しかったり、モチベが全然上がらなかったりで筆を取らずに生活していました。


これから更に忙しくなりそうなのでもういっそ開き直って今回の話を投稿しました。


感想頂けていたのを見て一人で狂喜乱舞してました!

ありがとうございます!!

「起きろ少年。朝だ。君と少女は今日から、また学校なのだろう?早くしないと遅刻してしまうぞ」


朝のアラームを止めて二度寝に入った俺は、朝っぱらからやけに元気な騎士様に叩き起こされた。何か久しぶりだな。この感覚。


「ガスマスクに学校関係者がほぼ皆殺しにされたですよ……?授業なんかやるわけないじゃないですか。やるにしても転校とかの手続きをしてからじゃ—」


「そ、そうなのか……?少女はもう出発してしまったが」


何?


「——あっ」


そういえば、山田が言ってたな。


被害は管理人が元通りにする、だったか?滅茶苦茶だ。


「じゃあ……やっぱり行かないといけない、ですよね」


参った。ここからではどうやっても遅刻だ。リジェクトも、起こすならもう少し早い時間に起こしてくれればいいのに。


「ほら、早く出発の準備をしなさい」


……というか、何でこの騎士様は鎧の上からエプロンなんかしているんだろう。なんか、みだらに肌を晒すべからずみたいな、そういいう事情でもあるのだろうか。


「はいはい、どっちにしても遅刻だけど準備しますよっと」


そう言って、俺は怠いと訴えて来る身体の声を無視し、普段より急ぎ目に準備し始める。




「……良い天気だな」


準備を早めに終わらせ、『どうせ遅刻だから』と呑気に通学していた俺の目の前に、立ちふさがるようにして男は言う。


いや、目深に被ったフードのせいで顔は見えないが背格好が男性のそれなのだ。


「そうですね。最近、天気とか気にしてる余裕無かったんで分からなかったですけど、確かにいい天気だ」


もう何となく察しはつく。冷や汗をかきながらポケットの中からスマホを取り出して山田に連絡。それと家に電話をかける。両方ともが駆けつけてくれるかは分からないが、少なくともリジェクトさんは出てくれるだろう。


「しかし、どうやって俺の家の最寄り駅が分かったんですか?」


「鼻が利くんでね」


俺は指で『ついて来い』とフードの男に指示して、人通りの多い場所から、近くにある交通量の少ないトンネルに向かう。


『鼻が利く』って、情報通ってことか?


「……このトンネルなら人目は無いし、一般の人を巻き込む心配もない」


「いい場所知ってるな。お前」


「昔、知り合いと初めて会った場所でしてね」


「あっそ。まあどうでも良いけどよ……。—始めようか」


男は首を鳴らしながら言ってくる。


本音を言えば山田かリジェクトが来るまで戦闘はしたくないんだが……。そう思いながらスマホを確認。家へかけた通話は留守電に繋がっている上に、山田の方も既読すらついていない。授業中だからか?


「ええ。始めましょうか—!?」


応援が期待できないとなると、かなり厳しい状況だな……。なんて考えつつ身構えると同時。俺の身体はコンクリートの壁に衝突していた。何だ?何が起こった?


「ぅぐッ……がぇ」


数秒遅れで、脳に強烈な痛みの信号が届き、腹から胃液が逆流してくる。


咄嗟の事に堪えられず、その場に膝をつくとそのまま嘔吐する。


「驚いたか?」


フードの男はゆっくりと歩いて俺の目の前までやって来る。


「な……何が—」


「理解する必要あるか?死ぬのに」


男がそう言うと、ヤツの右腕が急にブレる。


ヤバい、さっきと同じのが来る!!


俺は反射的に能力を発動すると、立てている方の脚で思い切り地面を蹴って大きく右に回避し、能力を解除する。くそ、


「避けたか……だが、それでどうする?避けるだけではどうにもならんぞ。この程度の距離すぐに追い付くぞ?」


「はッ……。分かってますよ。分かっててこの距離なんです」


どうする、どうする、どうするどうする!?


ヤツの言っている通りこのままじゃ殺される。


くそっ。何か逆転の手は無いか?


「ほぉら、終わった」


男が若干の風圧を伴って俺の目の前に高速移動して来る。見えない。残像のような影が一瞬見えた気がしただけだ。


「ッ……!!」


能力を発動——。思わず瞑っていた目を開けた俺の目の前には誰もおらず、後ろを振り向くとそこには、腕を降り下ろしたフードの男が立っていた。


「…………は?」


「……すり、抜けた……?」

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