50階層までの敵
「美味しい!」
「・・・今まで何食ってきたんだお前」
「魔石!」
「あれ食えんのか」
ショートケーキ味のカップ麺を見つけたからできてから渡すと美味いと言いながら食べ始めた。
「食べる?」
「いらん」
カイムはナーヤがカップ麺を食べている間にテントをコピーして隣に同じものをたて歯磨きをする。
「そんじゃ俺寝るから」
「ん~」
カイムはなかなかに豪華なテントの中に入るの。
元々父親がキャンプ好きで「おい、見ろよこれ」と買ってきたテントをコピーしたものだ。
ちなみに母親に見せて「高いんだよ!」とひっぱたかれていた。
8時間後に目覚ましをセットして布団に入るの。
50階層ボスねぇ。少なくとも勇者や聖女なんて呼ばれてた奴らが50階層で完全に遊ばれたのか。
1階層にいるってナーヤの奴相当ビビってんな。勇者様方は何を話したのかねぇ。とりあえずは50階層は少し警戒しといた方がいいな。
その後寝ようとしているカイムのところに風呂に入らせろとか歯磨きさせろと何回もテントに入ってくるナーヤにどんどん印象が悪くなくなっていくカイムだった。
「おい、早く起きろ」
「ん~」
「起きろ」
「うひゃ!」
ナーヤの顔に水をかける。
「な~に~」
眠そうにナーヤが目を擦りながらテントを出る。
「飯食ったら行くぞ」
「ご飯!」
バタートーストをわたしながら話をする。
「お前親からこのダンジョンについてなんか聞いてるか」
「ッ?!」
皿の上にトーストをおく。
なんだそんなにやばいのか?
「やばい」
「そんなにか」
「うん」
「まじか・・・」
「水」
「・・・え?」
「喉詰まった」
「まじなんなのお前」
コップに水を出して渡すとごくごく飲み始めた。
「は~、でこのダンジョンについてだっけ」
「こぼしすぎだから。・・・まぁいいか。んでダンジョンについてなんか知ってるのか」
ハァー、とため息を着きながら服が濡れたナーヤに話しを聞く準備をする。
「えっとねぇ・・・」
ナーヤが言うにはこうだ。
1~9階層はあのバッタみたいなのとカマキリみたいなの。
10階層はボスがいて毒を使うでっかい蜂の大軍。
11~19階層は角生えたうさぎやめっちゃ足速いヤギとか。
20階層のボスはすばしっこい猿。
21~29階層は葉っぱ飛ばしてくる木とか絡みついてくるツタなど。
30階層のボスは全ての葉が自立して動く桜。
31~39階層は様々な機能が着いたゴーレム。
40階層のボスはすごい数の機能を持った巨大ゴーレム
41~49階層はスケルトンやゾンビなどのアンデッド。
そして、
「50階層はレイス」
「レイスか」
本体の魂がが黄泉の国にあってどんだけ攻撃しても死なない。いやもう死んでるけど。
そのくせしてあっちからの魔法攻撃はきくときた。
「まぁ随分とめんどい相手だな」
「勝てる?」
「勝てる。てかお前が倒すんだよ」
「あっ、そうだね」
「あっ、あとそうだ」
「お前の体不老にしたから」
「え?」
「年とらなくなった」
「そんな事できるの?」
「そんな難しくねぇぞ」
「へ~」
スキル [魔法付与]の応用で自分達の体の不老効果を相手の体に付与するしたのだ。
「とりあえずバッタとカマキリ倒しに行くぞ」
「お~」
「キシャャャャャャ」
「がんばれぇ」
「お前もやんだよ」
「もーしょうがないわね」
「どこまでもうざいなお前」
カイムは剣でとんでくるバッタをかわしながら斬り殺していく。
「おい、何休んでんだ!」
「面倒くさ~い」
「ふん!」
おっと、ついイラついてナーヤの方へバッタを蹴っ飛ばしてしまった。
「いやぁ、こっちにバッタ来たんだけど!」
「それは大変だ(棒)」
「早く倒して!」
「無理」
俺は今バッタ3体とギリギリの戦いをしている最中だ。そかのカバーをするなんてか弱い俺にできっこない(棒)
「あーもう、しょうがないわね!」
ナーヤが輝をかざすとバッタに鎖が巻き付く。
「死ねぇ!このクソキモ害虫が!」
「言い過ぎだろ」
動けなくなったバッタの上下に魔法陣が出現する。
ゴォォォォォォ
という音とともに魔法陣から青い炎が出てくる。
「ふぅこれで大丈夫」
「怖ぇ」
まさかバッタ1匹に上下から炎出すとは。
少し引きつった顔で魔石をみる。可哀想なバッタだ。
っと俺もバッタを倒すか。ん?なんか足元に、ってこれ!
「おい!お前!」
「援護射撃よ♪」
「俺狙ってんだろ!」
おれに向かって手をかざし始めたため急いで横に飛びバッタを切り刻む。
「はい、これで全部倒したから援護いらない」
「チッ」
はぁバッタ1匹のせいで襲いかかられるとは
暴食の霧をだし魔石を回収する。
「あっ、バッタ」
そう言うとナーヤはカイムに向かって魔法を放ち始めた。
「あぶね!バッタなんかいないだろ!」
「いるわよ!カイムバッタが」
「人のことバッタ呼ばわりは酷いと思います!」
「いいからはやくくらいなさい」
「お前がサボってたのが行けないんだろ!」