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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
67/300

67「あげる」【挿絵あり】


5才になる女の子を持つ主婦の方から聞いた話。


ある時、家の中でその子が何かを持っている事に

気付いた。

よく見るとそれはニンジンで、しかも先端が

いびつな形で無くなっている。




「ニンジンなんか持って、どうしたの?」




聞くと、その子は“お馬さんにあげた”

という。




「お馬さん? どこにいたの?」




見ると、台所の窓が開いていた。

しかしその子が手を伸ばしても届く高さではない。

さらに詳しく聞いてみると、娘が台所を見上げて

いたら、馬が窓からのぞいている事に気付いたという。

それで何かあげるものはないかと冷蔵庫を開け、

ニンジンを持ち出した。


そのニンジンを頭上にかかげるようにして高く持つと、

馬が窓から首を入れて食べた、という事らしい。




「でもねえ、家ってアパートで、それも住んでいる階は

3階だったんですけど」




結局、そのニンジンは気味が悪くて捨ててしまった。

その後、娘にはどう注意したものか悩んだが、




「もし何か窓から入ってきても、物をあげちゃダメ」




に落ち着いたらしい。





挿絵(By みてみん)

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