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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
61/300

61「噛む」【挿絵あり】


縁日関係の、いわゆるテキ屋の方から聞いた話。


その祭りではお面を売る事にしていた彼は、

当日、現地で準備に追われていた。


ふと、面が風に吹かれ飛んでしまった。

近くの雑木とも藪ともつかない中へ落ち、

仕方無く彼は中へ腕を突っ込んだ。




「いつっ!」




指先が何かに噛まれたように痛みが走った。

藪の中をのぞくと、面と目が合った。




「いひひっ」




それは意地悪そうに笑うと、薄闇に溶けるように

消えてしまったという。


慌てて元の場所へ逃げ帰ったが、見ていた

仲間から逆に質問された。

どうやら、仲間には飛んでいったお面が

見えなかったらしく、いきなりどこかへ

行ったように見えたそうだ。




「後から考えてみれば、あんなお面、

 扱ってた中には無かったな」




獣と人の中間のようなお面だったという。





挿絵(By みてみん)

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