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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
56/300

56「指導」【挿絵あり】


役所に勤める知人から聞いた話。


以前林野庁絡みの仕事をした時に、そこの人から

面白い話を聞いたという。


仕事柄、彼らもやはり現場で不思議な体験を

する事があるらしいが、そういった場合に

対処はどうしているのか、興味本位で

聞いたそうだ。




「業務に関係無ければ、

 基本的に無かった、

 もしくは見なかった事になる」




少し前、と言っても戦後しばらくまでの頃だが、

その頃はきちんと記録も取っていたようだ。

北海道あたりはその手の書類だけで、何冊か本が

出来るほど、不可思議な記録が残っていると、

その人はそう言っていた。




「記録に残さなくなったのは、指導か何かで?」




それも聞いたが、単に全国規模で珍しい話ではなく、

いちいち構っていられないというのが真相だろう、

との事。




「まぁ何か話があったら

 聞いてきてやるけど……」




困ったような顔になる知人に、何があるのか聞くと、




「何ていうか、もう不思議な事とは思ってなくて、

 返って話を聞こうにも何にも無いって向こうに

 言われるだけとか……」




教訓:本当に怖いのは人の慣れ。





挿絵(By みてみん)

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